40代MBAサラリーマンサブ3ランナーが教える「超効率的サブ3実現法」-23
フルマラソンのレース前の戦略作りについて
今回はフルマラソンのレースに出る際の戦略づくりについて、書いてみたいと思います。
以前にも書きましたが、レースはそれまでの準備(トレーニング)と事前のルーティン、そして戦略づくりでスタート前時点で結果は60%くらいは見えていると言っても過言では無いと思います。
それぐらいフルマラソンは準備したことを裏切らないスポーツですし、逆にごまかしが効かないスポーツでもあります。
そんな中で、レース前日にどんな戦略や計画を練っているかを共有したいと思います。私はこの作業が大好きで、これを考えていると時間を忘れられてしまうほどです。
「別府大分毎日マラソン」でシミュレーション
毎年出ているターゲットレースである、「別府大分毎日マラソン」を例にとって話したいと思います。以下、「別大」と記載します。
まず、別大のコースは下記のようなコースです。
コースの形状、方角、起伏などを見ながら、どんなペースのレースになるか、をイメージします。
そして、併せて見るのが天気予報です。例えば明日(9月2日)の正午がレーススタートだったと仮定して、大分の天気をwhethernewsのアプリで調べてみます。
当然、本番は2月初旬なので、こんな気温では無いですが…、雨の量と風の強さと向きを見てください。
特に風の強さと向きには注意を向ける
特にマラソンは風がとてもレース展開を左右します。雨については、土砂降りは困りますが、晴天よりは小雨ぐらいの方がいいかもしれません。
ということで、これぐらいの雨なら前回記載したように、事前の靴を守る袋を用意しておく、ぐらいで問題ありません。
問題は風ですが、風速10m/hは結構な強風です。。正直走りたく無いぐらいの強風ですが、一旦このケースでプランを立てていきます。
別大はスタートから10kmまでが北方向に、そこから引き返して次の10kmは南方向、そこから15kmが東方向で最後の7kmが西方向に走ります。
明日の予報は南東の風10m。つまり北西に向かって追い風で、しかも強い風。単純に考えると、スタートの10kmと最後の7kmは追い風に押してもらえそうです。
逆に10〜35kmの中盤の25kmは強い向かい風になります。正直レースコンディションとしては悪い状況。ベストは出ないかなと感じますが、諦めずプランを考えます。。
5km毎にペースを考える
レースペースは基本5km毎に考えます。
仮にサブ3をギリギリ達成するなら4分15秒/kmのペースで走る必要があります。
更にグロスタイムでサブ3を目指すのであれば、スタート時のロスタイムが30〜60秒、更に実際の距離とGARMINなどのGPSウォッチでは200〜300m多目の誤差が出るので、2時間59分00秒で42.4kmを走る、とする方が現実的ですので、その時のペースは4分13秒/kmになります。
まずは無風&起伏無しでシミュレーション
この場合、無風で起伏なしであれば、下記のようなペースを想定します。
上記については、これまで27回のフルマラソンを走ってきた経験と、岩本さんの本の内容を参考にしたペース配分にしています。詳細については下記に記載します。
まず、スタート~5kmはウォーミングアップです。
まだ、身体があったまっていないので無理にスピードを出さないように温存しておく必要があります。スタート時は元気なのでついつい速いペースになりがちです。しかし、最初に飛ばし過ぎると、後で確実に持たなくなるのであえて自嘲気味に抑えて走ります。とはいえ、そのレースの平均ペースぐらいで走るのが良いと思います。
5kmを越えたあたりからギアを変えていきます。いきなり上げ過ぎずに、5km~10kmでスピードアップし、私の場合はこのあとの10km~25kmを最速ペースで走ります。大体この時に身体がスムーズに動くか、重く感じるかで、狙ったタイムで行けるかどうかがわかります。20kmを越えてもまだ余裕があるようだと、そのレースの好記録が見えてきますが、20kmの地点で設定ペースで押すのがきつくなってきたな、と思うとそのあと25km辺りから一気にスピードダウンしてしまう可能性が高いです。
無事、最速ペースで25kmを乗り切ったら、次の5kmである25km~30kmで設定タイムをいかに超えるか、出来れば最速ペースを保つことにチャレンジしてください。プランではここでペースが落ちるプランになっていますが、気持ち的には維持する気分で。そして、30kmからは確実にペースが落ちるので、ペースを落としながらも耐えきる、というプランで考えます。残りの2.4kmは気力で走るのと、記録が見えると「火事場のバカ力」が出るので、少しペースを上げておいても良いと思います。
ベースのプランから風や起伏・勾配を入れてプランニング
この考え方をベースに、今回の風と起伏等を考えて、例えばこんな感じで作ってみます。
一旦5秒刻みで入れてみて、微調整して時間を合わせましたが、最後の追込みの2.4kmが追い風だとしても、このペースは現実的ではないかも、とかいろいろ考えながら、頭の中でレースの時の景色をイメージしながら、何度も修正をしていきます。
どこまでやるかは、その人次第ですが、私の場合は秒単位で考えを巡らせて、この辺かなぁとか色々数字を置いてみて決めていきます。私はこの時間が大好きで、今でも実際に走るわけでもないのに、ウキウキしながら作っています(笑)。
ちなみに私がこの状況になり切って決めたペースは下記です。
もはや、根拠らしい根拠はありませんが、「これでいける!」と思えたら、あとはこの通りに当日走るようにします。ここまで複雑になると覚えるのが大変なので、左手の甲とか、手のひらに油性ペンで5km毎のラップタイムと累計タイムなどを書いておくと便利だと思います。
続きは次回にしたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?