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背景を楽に描く方法②:モイモイで森の中イメージの背景を描く

 こんにちは&初めまして。もるちゃんといいます。
背景を楽に描く方法と称して、モイモイと言う謎の生命体を推しています。

モイモイはこんな生き物です。


モイモイ

 4本足で上の方に顔がついています。足が長いです。人間より背の高いものです。なんか生き物っぽいのがポイントです。こいつは、背景を書くときに便利な生き物です。

どうしてこんなものが背景描くときに便利か。それはこいつを並べて書けば、ちゃんとパースを描かなくても、雰囲気で背景パースが取れるのです。なんか適当に描いて、なんとかなっちゃうのです。

 今回この絵を説明していきたいと思います。

今回のモイモイ背景:迷子になった女の子。

 多分、物語を絵に描くときに、この構図の絵を描かなきゃいけないことは多いのではないでしょうか。地味にこの乱雑立体一点透視図法が苦手でした。どう書いていいのかわからず、ぐじゃぐじゃぽいでした。しかし、モイモイをつかうと、非常に感覚的に背景っぽいものを描くことは可能です。

 やってみます。まず頭を描きます。


もっと頭を描きます。

 奥に行くに従って、頭が小さくなること、ちょっと頭のテッペンが下に下がっていくのがポイントです。

そろそろ足をかいていきます。このときなんとなくどの位置でカメラが画面を捉えているかちょっと意識します(そこまで意識しなくても自分の感覚を信じて大丈夫だと思います)。

足の形は手前、横、対角線奥で考えます。平行四辺形ぽく見えていれば大丈夫です。

他のもいもいの足も描きます。だいたい同じような比率の平行四辺形で、同じように手前、横、対角線奥で考えます。


 後ろの方になってくると足の形がこんがらがってきますが、適当に描きます。ラフみたいなものなので、まあオーライかなと思って描きます。この辺でこのモイモイに顔があるのが効いてきます。ホモサピエンスというものは顔のあるものに愛着を持ち、少し丁寧に描こうとする意識があると考えます。だから、背景にも、やたら顔があると思って描くと、ちょっと愛らしい風景を考えることができると仮説を立てています。親しみのある、引き込まれる背景のイラストにはモノモノに表情を感じます。イラストレーターさんがモノモノに愛着を持って描かれているのでしょう。脇道に逸れましたが、モイモイに顔がある時点で、足も丁寧に描こうと、無意識で頑張ってくれるので、意識的に頑張んなくてオッケーです。

 ちょっと横が寂しいので、モイモイを何匹か足します。


ごちゃごちゃになってきて、この辺でホモサピエンスのムズムズ感が刺激されます。大丈夫です。色をつけて整理します。

 ここの作業は案外気持ちのいいものです。モイモイのシェイプがくっきりします。わあ、わたくしこんな複雑なものを描いたのね、すごいわ!こんな気分です。
足の重なりとかもここで整理します。灰色で塗りつぶしていくと、ものの前後関係が決定され、気持ちいいな!が湧きます。わたくしがモイモイを推す理由の一つです。

 ここまでくれば、ほぼ完成ですが、一応漫画の背景として描いているので、キャラクターも足しておきましょう。


 こんな感じ。地面は描いていませんが、ホモサピエンスの優秀な目によって、なんとなく、ふんふん、こんなところに地面があるのかな、なんて想像がつきます。

 告白しますと、わたくしこの地面が苦手です。地面の上にものが立たなくて、いつも30分〜1時間くらいうんうん唸ってパース線描くのですが、それでも設置しているように見えないのです。だから、かえって地面をかく前にこのモイモイによってなんちゃって地面を作るのは有効な方法だなと思いました。

 地面と後ろの背景を描いたのを載せます。

こんなところです。ラフイメージとしては及第点ではないでしょうか。あとはモイモイを木に変えたり、謎のロボットにしたりしても面白いのではないかと思います。石やコンクリートみたいな構造のきっちり現れるものは、もしかしたらもう少し丁寧にパースを取る必要があるかもしれませんが、その検証についてはおいおいやっていきたいと思います。

 もっともっとモイモイを推そうと思います。この形も愛らしいですしね。よろしくお願いします。モイモイ。

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