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プラスチック成形の種類と特徴

樹脂(プラスチック)の成形方法といえば射出成形が一般的ですが実は射出成形以外にも成形方法があります。製品の形状や必要な数量、樹脂の種類などなど、様々な条件から適した方法で成形します。


射出成形

最も一般的な樹脂の成形方法。射出成形機に取り付けられた金型により、プラスチック材料の溶融から射出、冷却を行うことにより形状を作る方法。自動車や家電,携帯電話の外装など、多くのプラスチック製品に用いられている。

真空注型

マスターモデルをもとにシリコン型を作成し、真空状態の中で硬化する注型用樹脂を注いで形状を作る方法。
射出成形は金属の型なのに対して真空注型はシリコンの型なので、射出成形に比べて非常に安価で短納期でできるが、一つの型で最大20個程度しか作れないため20個以上必要な場合には増型が必要となる。

真空(圧空)成形

樹脂のフィルムやシートを加熱・軟化させて、これを目的とする形状の型に当てて成形する方法。型はシートを当てる片面だけでよいので型費は抑えられるが後処理を必要とするため製品単価は高くなる。複雑な形状や寸法精度が要求される成形品には不向き。

ブロー成形

パリソンと呼ばれる試験管のような形をした材料を型にセットし、空気などのガスを噴きつけて金型に押し付けることで製品を作る方法。ペットボトルなどに用いられる。

押し出し成形

サッシのレールなどの長尺物の成形を行う方法。アルミやプラスチックなどの母材を目的形状の断面を持つ押出しダイスに対し押し付けることで、均一断面の長尺製品を作成する。イメージとしてはところてんのイメージが近い。

回転成形

マンションの屋上にあるような大型タンク容器・ローリータンクなどの大型ポリタンク製品を作るための方法。金型を熱し粉末状の材料を入れ、金型自体を回転させてその遠心力で成形させる。

この様に樹脂には様々な成形方法があります。それぞれの成形方法によって向き、不向きがあります。さらに、3Dプリンターや切削加工という工法もありますので、プラスチック=射出成形ではなく様々な条件から最適な方法を選択する必要があります。

実は弊社はすべて設計実績あります(ちょっと自慢)
最適な成形方法についてお聞きしたいことがありましたらお気軽にご連絡ください。