マガジンのカバー画像

内向きnote

29
運営しているクリエイター

2018年10月の記事一覧

どうでもいいを忘れない

ふわあ、と耳に残っている声。

この前の帰り道。
あぜ道を2列になって走る自転車とすれ違った。

私も自転車通勤なので、その2人が話している声がよく聞こえた。

日が暮れて、冷たい空気の中を、帰るためペダルを漕ぐ。
なのに、帰り着いてしまわないように、ジグザグに、ふらふらする2人。

中学生の部活帰りと見た。

また少しフラつきながら、反対方向からやってくる私をよけるのに、ほんのちょっとだけ端によ

もっとみる

覚えていたいこと

講演の講師が病気の人だった。

そもそも講演を聞く前、こういう話には、少し抵抗があった。
同情を引くために、病気について伝えているのかと、あるメディアに対して感じたことがあるからだと思う。

私は病気でこんなに苦しんでいる。
かわいそう。
私は病気だけど、あなたは違う。
だから、あなたは頑張れる、良かった。

病気の人が、何かを伝えたいと思うなら、そういうことでは、ないと思う。

少なくとも、私が

もっとみる

作文

書き出しは、こんな感じだったと思う。

全校生徒の前で、読まされたし覚えている。

「あなたは、死にたいと思ったことがありますか。私はあります。」

中学生のとき、書かされた人権作文というものだ。

その作文が校内選考の結果、全校の前で読まされることになったのだ。

題名は、『自分の人権』。
作文を要約すると、何より1番身近な、自分の人権を大切にしましょう、ということだったと記憶している。
死にた

もっとみる
自分1人なんか

自分1人なんか

好きになれないと分かっているから楽だ。
自分なんか好きになれない。

好きになりたいと思うと、好きでない部分が嫌で嫌で仕方なくなる。

好きになりたいのに。
好きになれない。
もう嫌だ。
ってなる。

それで、好きになれるように、どうにかできるものなら、いい。
けれど、どうにもならないことは、山ほどあるし、そもそも、どうにかなるのなら、どうにかしてる。

もう、いいよね。

自分を好きになりたいが

もっとみる
ちゃんと“ある”

ちゃんと“ある”

障害者支援施設。
4年間、続けたバイト先。

好きだったから。好きになっていたから。

人からの紹介で始めた。
障害者と聞いて、抵抗はなかったし、時給もいい。入る時間帯も、融通が利く。

「こらから、よろしく」みたいな面接をして、早速、「今月は、いつ入れるのか」というようにトントン、話が進む。

私のバイト生活が始まった。

大学内では、あまり出会うことない人たちと出会った。
着替えが出来ない人。

もっとみる