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File.1 もくもく部のめざす理想のかたち

ぼく:副部長。変人と思われるのを喜ぶ水瓶座。活動の記録を書いていく。
部長:部長。言語化するのが得意。話好きな美容師。

2020年、茨城県鹿嶋市。
秘密結社「もくもく部」が誕生し、数日が経った。

ロゴマークが完成し、形を帯び始めたコミュニティ。ぼくの頭は想像力の熱でオーバーヒートするくらい「もくもく部」にワクワクしていた。

ワクワクして死んでしまいそうだ!
というほどで
正直、仕事も寝食もどうでもいいレベルまでいた。そんな勢いのまま、どういったコミュニティにしたいのかをもっと形にするべく、パソコンの前に座り想像をした。
最初の設定はこうだ。


もくもくと想像してみよう

もくもくとは、人々の想像力だ。
できるか・できないかを前提にせず、ただ頭の中のことを口にする。
もしかしたら同じことを考えているかもしれないし、人のもくもくが、また他の誰かのもくもくになるかもしれない。
まずは「安心して想像したことを話せる」場所にして、話すことに満足して終わっても大丈夫、がいい。

部員種類については(仮)

そして、まだ見ぬ部員たちのことを考えた。
(部長は、30人部員がいる体で話す。実際はまだ2人だ…)

一番大切なのは「生活」。
仕事をして(学校へいって)、家のことをして、友だちと遊んだり、恋人と過ごしたり。時には1人で静かに過ごしたい。
たくさんの選択肢の中で、もくもく部というのは1つの点にしかすぎない。
どちらかといえば、この部は「趣味」のように思える。

生活を大切にしながら、ぼくらと関わる距離は自由にしよう。
ピラミッドでもなく、横の繋がりでもなく、同心円状に広がって、その上を動くようなイメージ。

所属しているようで、所属していない。よく分からないけど


一般的には、地域コミュニティは地域を魅力あるものにしたいとか、何かを実現したいという気持ちが強いかもしれない。

それがぼくには、心底どうでもよく思えた。
(いや、実現したいことはしたいけれど。優先順位が低いだけ?)

居心地の良い場所をまちで見つけられなかったから(あるかもしれないけど)自分のために作る。それだけ。
まずは、ぼくが自分らしく居られるところを目指したい。

やりたいことをやる。
でも、とくに何もしなくたっていい。
実際に動かなくてもいい。
妄想してていい。
何かアクションすることにだけ幸せを感じるのではなくて、何もしなくても、居るだけで幸せになるように。
何かできなくても、居てくれるだけでいい。

理想をこれでもかというほど、詰め込んだ。
きっと時間が経てば少しづつ考え方は変わっていくだろうから
これはあくまでも秘密結社誕生の、「初期設定」である。

そういえば、ロゴには後付けでコンセプトもつけた。メインカラーは白黒。プロジェクト(想像)ごとに色を変えていくことにした。



===


「ガタン」
玄関のポストに何かが落ちる音がして、ハッとする。
遠ざかるバイクの音。
それは早朝の新聞配達だった。

もくもく部のイメージが荒削りながらも固まったことに満足した途端、眠気に襲われた。
破裂寸前のワクワクが、外に放出されたことで収まっていく。
迷惑な時間とも考えず、部長にLINEで資料を送っておいたーーー



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