私の青春らしきもの2
前回の続きです。私は関西人なので、関西弁がちらつきます。あけましておめでとうございます。
当の私は若干ギョッとしながらも、睡眠不足でボロボロ、すっぴん、すね毛生えてるかもしれない私(女)に欲情するなんて、可哀想、世も末やなというか。
なんか先輩大丈夫?と考えごとをしていた。
そう思う私も大概疲れてるな、と今は思う。
ちなみに高山先輩がいろんな女子部員に対してセクハラしていたと知ったのはこの9ヶ月後ぐらいのことである。
それを聞いて初めてあのとき私セクハラされてたんだと実感したのである。てか、私の記念すべき20歳の誕生日やったのに……( ; ; )
一緒に喋ってたメンバーを見渡すと、
私と合宿を計画してくださった先輩(男)、私の気になるヒトである尾形先輩、そして高山先輩の四人しかいなかった。
つまり、私を除いて全員男である。
なんかこのまま居ちゃまずい予感がする。あぁ、私が悪かったです、もう自室に戻って寝ますわ。
足で掴まれた先輩の手を振り払い、自室に戻ろうと、今いる部屋から廊下へ出たとき。
尾形先輩が声をかけてくれた。
「木食、お酒初めて飲んだんやろ?ふらふらしたりせん?散歩せーへん?」
私たちは散歩することになった。
夏至が近いので、日が昇るのは朝早い。夜が明けて、辺りは明るくなってきていた。
今思えば、尾形先輩なりの気遣いやったんやろな。当時は全く気が付きませんでした笑
やった、先輩と長く居れる!それだけ。
…………
話は変わって
たしか2年後、22歳のときである。
ゼミの先生から
「木食さんは、『コンビニ人間』の主人公に似てますねぇ〜」
と言われた。
『コンビニ人間』とは、本の名前である。
本をあまり読まない私も偶然その本を読んでいた。
うろ覚えやし、ネタバレにならないレベルで説明すると…
幼い頃、公園で鳥の死体を見て可哀想だと泣いてる妹を前に、主人公はお父さん鳥好きだよね?焼いて食べられるじゃんと喜んだ。
他にもいろいろあって主人公は、「普通じゃない」と奇異な目で見られていた。
コンビニのバイトは、バイトのルールに従っとけば、普通の人間に見られる。接客も、周りの従業員の喋りを真似すればいい。
そこで主人公はコンビニバイトに自分の居場所を見つけて働く話である。
……えぇ…。コンビニ人間の主人公に似てるって、悪口やん😂😂
とはいえ、先生は悪口のつもりは無く、本当に感じたことをそのまま言ったんだろう。
私も傷ついた、という感情はなかった。むしろ、おとなしめキャラ(?)の私に対してよくも面白いこと言ってくれたな、くらいの感情だった。
『コンビニ人間』が話題になったとき、テレビで作者のインタビューが放送された。
私はそれを見てないが、私の父と母は見ていた。
父は
「作者さん、この小説が行き詰まったときに、コンビニでバイトしたらいいやんって思い立ってバイトしててんて!オモロいよな」
という感想で。
母は、
「作者さん、変な人やで。
相手がなんでこんなことをしてきたのかっていうのを常に考える習慣があるらしくて。
それで、深夜のコンビニバイトしてたときに客にいきなり足掴まれてんて。
普通やったら、自分の身を守るために警察呼ぶなり、他の従業員呼ぶやん?
でも、作者さん、この人はなんで私の足掴んだんやろって、考えて突っ立っててんて。」
と言った。
あれ、私、自分が足掴まれたとき、自分の身に起こる恐怖よりも、高山先輩の精神状態?について考えてたな?
やっぱり、『コンビニ人間』の世界観に似てる要素が若干あるのかも?と思ってしまった。
ちなみに、あのとき気を遣ってくださった、気になる先輩、尾形先輩は当時、別の女性をずっと好きだったと今年知りました…
別に、ええんやけどさ!!!
長い文章を読んでくださってありがとうございます!!
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