【シリーズ】事務職でもラクしていい!―2. コピペとショートカットと回り道 ―
キーワード: 【Excel, ショートカット, リボン, メモ帳】
■ はじめに
この記事は、『【シリーズ】事務職でもラクしていい!』と題して、一生懸命仕事をしても作業の終わらないあなたへ、時間を捻出する為のちょっとした小技をお教えします、という内容となっています。
目次はこちらのリンクから飛ぶ事が出来ますので、ぜひ他の小技も覗いて見て下さい。
この記事で1人でも、たった数分でも、作業時間が短くなる事を願っています。
1. イラッとするExcelの貼り付けをラクにする
すみません、初回からOfficeのショートカットネタです。ただ2.では表計算ソフト全般に言える話を書いていますので、興味がある方はそこまでスクロールして下さい。
■ Excelのお節介な貼り付け
Excelでデータのコピペをしていると、罫線までコピーしてしまったり、値だけ欲しいのに数式がコピーされてしまったりしてイラッとする事ありませんか。
それを避ける方法はいくつかあります。
1つ目は、画面左上のリボンメニューにある『貼り付け』ボタンを押すと出てくる数あるアイコンから、『値の貼り付け』など適切なボタンを選んで押す事です。その下の『形式を選択して貼り付け』を押してもいいですね。
もう1つは、Altを押したまま、E → Sと押すパターンです。これは『形式を選択して貼り付け』の画面を呼び出す為のショートカットキーです。
どちらも便利ではあるのですが、毎日コピペ作業を繰り返す事務職にとって、この手数の多さはとてもめんどくさいです。また2つ目のショートカットも押しにくい上に、最初の頃は覚えるのだって大変だと思います。
そんなあなたにオススメなのが、リボンに貼り付け機能を登録してしまう方法です。
■ リボンにいろいろな貼り付け機能を配置する
リボン、厳密にはその上のクイックアクセスツールバーと言うらしいですが、そこには普通だと上書き保存や自動保存のボタンが置いてあると思います。
これ、実はショートカットボタンを自由に配置出来ます。
さらにここ、Altキーを押すと数字が出てきて、初期状態の方は一番左の上書き保存の上に「1」という数字が出てくると思います。Altと一緒にこの数字を押すと、上書き保存が実行されると思います。つまり、このボタンをAlt+数字で呼び出せるんですね。
これを利用して、私はこのような配置にしています。
左から、1. 値のみ貼り付け、2. 書式のみ貼り付け、3. 数式のみ貼り付け、4. 画像で貼り付け
私はこの4つの貼り付けをよく使うので、このような配置にしています。これ以外にも『値と書式を貼り付け』みたいなボタンもありますので、自分のスタイルに合わせて別のボタンを配置しておけば、コピペなんて楽勝です。
これの良いところは、ショートカットが覚えやすい事(Alt+数字)と、忘れても確認が出来る事(Altキーを押す)、それからボタンを押しても作業が出来る事です。
ここの設定を変えるには、バーの右端にある下矢印みたいなボタンを押して、『その他のコマンド』を押すと設定画面に飛べます。
正直ここの検索のしにくさがヒドいので、ここだけは辛抱して下さい。因みにヒントを言うと、ひらがな・カタカナは50音順になっています。漢字は音読みで50音順になっていると思います。それを元に探して見て下さい。
機能が見つからない時は、「クイックアクセスツールバー 値貼り付け」みたいにググれば多分探し方が出てくるはずです。
もちろんこの機能を応用して、貼り付け以外の別のショートカットを割り振るのもありですが、少なくともCtrl+Sで実行出来る上書き保存をこの一等地に配置しておく意味はまったくないですね。ぜひ、今すぐ変更する事をオススメします。
2. 数式を貼り付けると、参照先が変わってしまうのを避ける
■ 数式をそのままコピペしたい
Excelさんは少々優秀過ぎるところがあって、数式をコピペすると中身の参照先も一緒に変わってくれます。
これ、例えば=A1+B1を2行目以降でもやりたい(=A2+B2)なんて場合にはとても便利なんですが、まったく同じ数式(=A1+B1)をそのまま維持しながらコピペしたい場合は、迷惑以外の何者でもありません。これは恐らく他の表計算ソフトでも同じなのではないでしょうか。
これを回避するには、Windowsのメモ帳(テキストエディタ)を使います。
どう使うかと言うと、Excelの数式を一旦メモ帳に貼り付けてから、メモ帳のデータをコピーし、Excelに貼り付けるだけです。
この時ポイントなのは、Excelの『数式』をコピーする必要があるという点です。
リボンの『数式』タブを押すと、fxと書かれた『数式の表示』というボタンがあると思います。それを押すと、セルの中身が計算結果ではなく数式に置き換わったと思います。面倒な方はCtrl + Shift + @というショートカットがあります。忘れた場合でも、「Excel 数式 表示」でググれば出てくると思います。
数式表示状態でコピー → メモ帳に貼り付け → メモ帳を全選択してコピー → Excelに貼り付け
これをすれば、元の数式を維持したまま、Excelに貼り付けされると思います。
■ メモ帳に一旦貼る事の意味
これは、Excelの数式に付随する補足情報を、メモ帳に貼る事でただの文字情報に変えています。こうすれば、メモ帳で見えている数式をそのままセルに貼り付け出来るというわけです。いわばキーボードからの手打ちの情報と変わりません。
これを応用すると、ブラウザからコピペするとめちゃくちゃデカ文字になってしまうとか言う場合でも、一旦メモ帳に貼ればExcelやWord、Teamsなどにも元の書式で貼り付けが出来るという事です。
手順が増えますが、手戻りはなくなるので結果作業がラクになります。いわば急がば回れですね。
このために、わかりやすい場所へメモ帳のショートカットを置いておく事も忘れないで下さいね。メモ帳を多用するので、スタートメニューから探すのは時間のロスです。
それから、今回はWindows標準のメモ帳を使いますが、私は普段、高機能テキストエディタを使っています。こちらを使うと、急がば回れももう少し高度なワザが出来る様になります。
その内容については、次回書きたいと思います。
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