御守り
お着物を着る時、アクセサリーはすべて外す。
お茶を淹れる時、手元のアクセサリーもすべて外す。
わたしが普段身に付けているアクセサリーは、祖母や母、大切な人からいただいたもの。
友人が作ったもの。
節目に自分で買ったもの。
わたしの中では全て御守りです。
でも、お着物を着る時。
お茶を淹れる時、それらを全て外します。
ただでさえ、不安が強い。
緊張。
プレッシャー。
直前まで吐き気が酷くて、前日からご飯もまともに食べられないくらい。
もう、ここから逃げたい。
やめてしまおうか…。
と、いつも思う。
いつもの御守り(アクセサリー)を持たないわたしの御守り。
人から頂いた言葉たち。
お道具を触る前に、呼吸を整える。
言葉の御守りを思い出す。
その方の声や、表情を思い出す。
心が落ち着いて、お茶の葉にも、お道具にも、そこに携わる人たちにも、そして飲んでくださる方にも、その言葉を贈ってくれた方にも、深く深く感謝する。
そういう御守りを、わたしはいつもたくさん集めて、いつもいつも心に持っています。
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