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栽培植物のリスト 「大麦」の歴史

はじめに

お久しぶりです。
しばらくお休みをいただいておりましたが、心機一転、マイペースに投稿を再開していきたいと思います。

暫くは、栽培植物についての豆知識を中心にシェアしていきます。
また、地理に関するその他のお話も書いていこうと思います。
改めまして、よろしくお願いいたします。

※暫くログインしていなかったため、諸々返信などできておりません。
 折を見て返信・御礼させていただきますので、ご容赦の程お願いします。

大麦という作物について


大麦と言えば、身近な所では麦茶、押し麦、そしてウイスキーの原料としても用いられます。

大麦の原種は、西アジアに自生していた二条種(二条大麦)であると言われています。ちなみに、六条大麦はその後突然変異で生まれたとされますが、未だ諸説あります。

6列の穂のうち2列にだけ実がなるのが二条。
6列全てに実がなるのが六条大麦です。

Wikipediaより

見た目が違うんですね。

一般的に二条大麦の方が大粒で粒が揃うため醸造用に向き、六条大麦は小粒で収量が多いので人口支持力(人を養う力)に優れているとされます。

「人口支持力」という単語は、地理分野では時折出てきますね。要するに、どれだけの人々を(食糧供給などで)養いうるか、ということで、一般的に米は高いと言われています。
米は二期作や三期作、そして連作もできるからですね。

二条は西アジア以西、六条は東アジアに主に分布する辺り、察するものがあります。

大麦栽培の歴史


栽培の歴史は古く、紀元前1万年頃には既に食用に。紀元前8000年~7000年くらいには栽培化されていたと考えられていて、古代エジプトでも栽培されていた形跡があります。

ちなみに、元々は秋撒き、越冬して初夏に収穫する作物です。 しかし、寒冷地では春撒きで栽培されます。
この、播種の時期に関しては小麦と似た傾向がありますね。アメリカで栽培される冬小麦と、カナダで栽培される春小麦。この冬・春は播種(種まき)の時期を表しています。

ヨーロッパへは新石器時代ごろには伝わっていたと考えられているので、小麦が伝わる以前は同地での主食であったと思われます。
なお、日本にも縄文時代ごろには伝来していたと思われ、粒食できることから米の代替品として広く栽培されました。

不遇な大麦と今


栄養価も高く優れた穀物なのですが、
・ヨーロッパではグルテンが無いため生地に加工できない
・日本においては米の下位互換のように見なされた
ということから、家畜や地位の低い人々の食糧とされるなど、やや不遇の道を歩んだ作物でもあります。 なお、現在は押し麦などとして健康食品ブームに乗って再注目されつつあるようです。

というわけで、大麦について簡単に触れてみました。
皆さんのお役に立てば幸いです!

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