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共有すべき災害対応まとめ Ver.3(2018/07/14 追記しました)

今回の災害で被害を受けた方々にお見舞い申し上げます。
また、いまだ救助されていない方の一刻も早い救助、行方不明者の方の一刻も早い発見・救出をお祈りします。


現在のところ、災害関係で私が新たに共有すべきと考えたことは以下の通りです。

メモですので乱文お許しください。

必要に応じて追記します。

①救助要請のTweetについて

救助のTweetについては、RTやいいねが大量につくと、通知が大量にいってしまうため投稿者のバッテリーを消耗させてしまいます。
Tweetを見たら「いいね」や「RT」、「返信」より「通報を優先」。
通報した旨は返信にて投稿し、通報の重複(回線の圧迫)を防ぐ。

要救助者にとってスマートフォンのバッテリーは生命線ですので、ぜひ配慮お願いしたいと思います。

各消防本部では、Teitterの投稿を見て救助に行くことは難しい。
直接連絡への対応を優先しているため、できるだけ直接連絡してほしいとのことです。
Tweetは、自分で連絡が取れない場合の最終手段という認識の方が良いかもしれません。


②通報について

119番は、救助要請が多いとパンクしている可能性があるので、第二の連絡先として各地の消防本部も候補にしておくと良いかもしれません。

各地の消防本部一覧



③水没した車について

EV(電気自動車)やHV(ハイブリッドカー)は、高電圧のバッテリーを積んでいるため漏電していたら危険です。
また、不用意にエンジンをかけると車両火災が起きる可能性もあります。
水没したEVやHVには絶対に触れない(電線と同じ)

メーカーは漏電防止対策をしているが、何かにぶつかればバッテリーが破損している可能性もあるため、とにかく「触れないでほしい」とのことです。

EVやHVに限らず、
電気系統が漏電している可能性
エンジンルーム内に水が入っている可能性
があるので、水没車はエンジンをかけないこと。
最悪の場合発火する危険性があります。


④支援物資について

受け入れ先のニーズを確認してから送付

を。
被災地にも物資の保管場所には限界があり、必要なもの以外が送付されてもかえって負担になるそうです。

今回の豪雨災害でも、倉敷市で自衛隊による救助・支援活動に支障が出る事態になっています。

上は、倉敷市の公式Twitterアカウントからの引用です。


また、古着など、「とりあえず手近にあるもの」を送付しない。
以前の災害では、使用できない古着が大量に送付され、かえって被災地が混乱したケースもあります。
また、千羽鶴や色紙なども、お気持ちはありがたいが保管場所がないため、落ち着くまではお気持ちだけで十分です、とのことです。

送付する際には、品目ごとに仕分けした状態で送る。
被災地で苦労するのは、「送付された物資の仕分け」です。
段ボールごとに品目を分け、表に大きく品目と個数を油性マジックで書いておくと親切です。
段ボールでそのまま保管できるので、送付方法としては手間がかかりますが親切です。

大きい段ボールで送る場合、外には品目を一覧で書き、中身を品目ごとにビニール袋で仕分けすると良いでしょう。

例:
段ボールの表に大書
①男性用下着(パンツ) Lサイズ×10
②男性用Tシャツ Lサイズ×10
③子供用紙おむつ Mサイズ64枚×4パック(256枚)

中のビニール袋にも、油性マジックで大書(スペースがなければ番号だけでも大書)しておくと仕分けが楽です。


⑤ボランティアについて

大規模な救助活動が行われている状況では、被災地はボランティアの受け入れ態勢が整っていません。

必ず、受け入れの可否を確認してから行動

してください。
受け入れ可否は、Twitterやホームページなどに掲載されています。

社会福祉法人 全国社会福祉協議会が、被災地のボランティア受け入れ情報をまとめて、日報形式で発信しています。
こちらで確認すると良いと思います。


役場への電話確認はしないこと(緊急時の対応の妨げになる)、「公式SNSアカウント」や「公式サイト」での情報確認を徹底しましょう!

例として、倉敷市でも下のようなTweetをしています(2018年7月8日の投稿です)。

また、頻繁に報道される地域にボランティアが集中する傾向がみられるそうです。
上記の全国社会福祉協議会のウェブサイトなどを確認し、あまり報道されていない場所にもボランティアが向かってくれると助かるそうです。


被災地へボランティアに行く際には
・宿泊場所
・食料
・水
・生活物資
・受け入れニーズ

を確保・確認した上で向かうと良いでしょう。

なお、物資については、余った分は被災地に寄付してくるつもりで多めに持っていくことをお勧めします。

出発前に、不足しているとされている物資を確認し、余分に持っていくと良いでしょう。

特にボランティアが物資を持たずに来た場合、被災地でただでさえ足りない物資を消費することになり、かえって被災地の負担になってしまいます。

「炊き出し」は第一義的には被災者のために行われているのであって、ボランティアはできるだけ自前の食料を食べるのが本来の姿…ということです。

例えば、災害派遣の自衛隊の隊員は、炊き出しは全て被災者の方に配布し、自分たちは戦闘食(エネルギーバーのようなもの)を食べていたそうです。

一番つらい思いをしているのは被災者の方ですので、被災者の方が安心して、温かいご飯をおなかいっぱいになるまで食べられるようサポートするのがボランティアの役割です。


ボランティアに向かう際に準備するもの

・ゴーグル
・防塵マスク(普通のマスクではなく、できるだけ隙間が空かないもの)
・ヘルメット
・ゴム手袋(厚手、できれば肘まで覆うもの)
・水筒
など。

作業時には「長袖・長ズボン・ゴム長靴」で。

下水が逆流した泥が堆積している場合もあるため、防塵・防汚対策は万全に。
対策が不十分だと感染症になる危険性があります。

貴重品やスマートフォンなどを収納できるウエストバッグ・ボディーバッグなどを持参し、作業中も身に着けましょう。

タオルは多めに準備しましょう。
所持品には記名を忘れずに。

先述の通り、その他、水や食料、生活用品などは全て持参しましょう。
スコップなどの道具も持参すると良いです。

「水害ボランティア作業マニュアル」
(日本財団、レスキューストックヤード発行)も参考にしてください。


⑤募金詐欺について

災害発生時、必ずと言っていいほど出てくるのが、「募金詐欺」です。

パターンとしては

・街頭募金を装った詐欺
・インターネット募金を装った詐欺

が代表的です。

街頭募金を装った詐欺については、見分けることは少々難しいです。

現状、「募金の正当性を証明する書類」というものが事実上存在しないため、その団体が開示している情報を信じるしかない、というのが実情です。


なお、詐欺を働く不心得者の中には、「道路使用許可証」を提示して、きちんとした団体であると主張する者もいるようですが、

「道路使用許可証」は、その道路を提示された目的に沿って使用することを許可する警察の書類
であって、
募金の正当性を証明する書類ではありません。
(警察は、デモや集会でない限り、許可を出す際にその団体についていちいち深く調べません)

勿論、きちんと活動している団体もあるので、街頭募金全てが詐欺であると断じているわけではありません。
きちんと活動されている団体の方々には迷惑千万な話だと思います。


ただ、このような現状がある以上、

団体の住所・代表者名・電話番号、ホームページなど、開示されている情報が正しいか(開示されていなければ話になりません)
・寄付されたお金は、どのようにして被災地に届けられるのか
・団体の活動実績について

等については、きちんと確認してから募金した方が良いかもしれません。
この辺りについて曖昧な答えを返すようですと、きちんとした団体ではない可能性が高まります。


インターネット募金については、

ユニセフなど著名な団体の名前をかたる偽サイトが作られることもあります。

また、TwitterなどのSNSのリンク経由ですと、偽サイト、フィッシングサイトに誘導されて、

・クレジットカードの情報を抜き取られる
・インターネットバンキングの情報を抜き取られる
・ウィルスを仕込まれる

などの被害を受ける可能性があります。
(勿論、きちんとしたリンクを張っている善意のユーザーも多いですが)

インターネット募金についても、焦らず、
実績のある団体の公式サイトに「直接」アクセスしましょう。


募金については、
「善は急げ」ではなく、
「そのお金が、どのようにしてきちんと届けられるのか」
を精査する必要があります。


⑥災害時に発生する犯罪について

災害が発生し、コミュニティが混乱し、無人の家屋が増えた状況で増加するのが窃盗・性犯罪などです。

・自宅に貴重品をできるだけ残さない

・窃盗団を目撃しても、自分で対処しようとしない

・子供・女性・高齢者のみが残っている場合、呼びかけられても絶対にドアを開けない

・女性・子どもは絶対に一人で行動しない。信頼できる大人の男性に一緒に行動してもらう


窃盗犯に自分で対処しようとすると、居直り強盗(逆上して目撃者に襲い掛かってくる)と化す可能性があります。
また、武装している可能性もあり、素人が対処することは危険です。

そのような犯罪者は自動車で移動している可能性が高く、ナンバーを記録しておけば警察はNシステムで行動を追跡できます。
車両を目撃した場合には車種・ナンバーを記録し、警察に通報しましょう。


子どもや女性、高齢者のみが自宅に残るような状況になった場合、どのような呼びかけをされてもドアを開けないように徹底しましょう。
犯罪者の中には、レスキュー隊や消防団、役場の職員などの制服(のレプリカ)を着て、もっともらしい理由を並べてドアを開けるよう呼びかける輩もいます。
開けてしまうと犯罪に巻き込まれる危険性が高いだけでなく、悪質なリフォーム業者やハウスクリーニング業者が高額な契約書にサインをするまで居座るケースもあります。
どうしてもという場合には、所属団体に直に、そのような巡回をしているのか電話で確認を取りましょう。

或いは、その場で親族や近所の人に連絡をし、玄関先まで来てもらうよう手配するという方法もあります。

犯罪者は多人数に目撃されたり、目撃されやすい玄関先に長時間とどまることを嫌います。家にさえ入れなければそのうち引きあげていきます。


女性や子どもは、災害時には一人で行動することは避け、信頼できる大人の男性と一緒に行動しましょう。
昼間はできるだけ、夜間は絶対にこのことは守りましょう。
これは、屋外はもちろん、避難所の中など施設内においても同様です。
(避難所なども、不特定多数の人間が出入りできる以上、絶対安全とは言い切れません)


※2018年7月8日 初稿投稿
※2018年7月9日 内容を追記しました。
※2018年7月14日 内容を追記しました。

追記したほうがいいという内容があれば、コメント欄やTwitterなどでご指摘をお願いします<m(__)m>

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瀧波一誠
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