【読書感想】ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方 チームワーキング 中原淳・田中聡
この本の概要
立教大・中原教授と田中教授のチームワーク本です。おふたりとも組織開発界隈では超有名なお方で、田中さんはちょっと前に弊社でセミナーもやっていただきました。(めっちゃ勉強になった!)
ここ数年、ほんと、恥ずかしいほど本を読めてなくて…。リハビリってことで小説をメインによんでて、ビジネス書籍にはなかなか手ががなかったんですが、テーマがチームワークだし、著者日本人で読みやすそうだし、ってことで買いました。
リハビリが軌道にのるまでは物理本でいこうかと思っております。Kindleは書籍の質感がないのがね〜。
組織に興味関心をもつようになったのは社会人になってからで、大学生の頃はまったく興味がなかったら無理な話ではあるんですが、今、私が学生だったら立教を選びたかった、と思うことがたまにあります。そのくらい中原先生の研究室はおもしろそう。
冒頭で組織やチームの研究は難しいんだよ、というのが書かれていて、「たしかに大変そうだ…」思って読んでたんですが、でもこういう研究チームであれこれ動くのは大変だけど楽しいだろうなぁ〜と妄想してしまいました。
書籍自体は自分の興味のあるテーマってこともあってサクッと読むことができました。「そうだよね、そうだよね」っていうところももちろんあるし、「え、そうだったの?!」っていうところもあって、チームとか組織の話を日常的にしている私にとってもたくさんの気づきや学びがありました。しかも、全部研究データに基づいているのでちゃんと腹落ちもします。
で、内容についてですが、タイトルの「チームワーキング」。
これがこの本のキモです。「ing」。
これがこの本のすべてではないかしら?
何が難しいって、続けるのが難しいわけです。会社において、計画や目標をたてたとしてもそれをこまめに振りかえり続けたり、見直し続けたり、指摘しあい続けたり、常に現在進行形でいることって本当に難しいことだと実感も込みで思います。
年始に目標をたてても、日々の仕事に埋没して振り返ったり見直したりできず、すっかりわすれてしまって年末に慌てる…ということを、何度繰り返したことでしょう…。
この本のポイントはとてもシンプルです。
チームワークに必要なのは以下の3つの視点。
・チーム視点
・全員リーダー視点
・動的視点
そしてチームワークをうみだす3つの行動原理は以下。
・Goal Holding 目標を握り続ける
・Task Working 動きながら課題を探し続ける
・Feedbacking 相互にフィードバックし続ける
全部シンプル。でもやるのは難しい。
個人の努力で継続するのは難しいし辛いので、これを仕組み化してしまえるといいんだろうな、と思いました。
私が所属してるプロモチーム、今期から振り返り頻度をめちゃ増やしたんです。
最初言われた時は「えぇ〜週次ですか〜?」と心の中でちょっと思ったものの(すんません)、この本を読んだら納得。
こまめに目標と現状の差分をみていると目標の修正もしやすいし、課題の見直しもしやすいんだな、と、今、実感しています。
仕組み化、大事。
仕事って前に進める作業のほうがやってる感があるし、目の前をタスクで満たしたほうが充足感を感じやすいというのがある気がします。それに対して目標や課題をみつめなおす作業は、通常モードから視点を変えないといけないので、面倒臭いと思ってしまいやすいんだと思います。
こまめな視点の変更ができないくらいタスクで満たしている状態というのは、実はすでに過負荷な状態なのかもしれないなぁと思いました。
そこまで詰め込んじゃダメなんだよね、きっと。
ワタクシ的名言
パフォーマンスの統制は、ビジネスパーソンなら目が行きやすいところかと思います。いっぽうで、チームメンテナンスは意外と軽んじられるというか、個人のスキルに完全に依存しているようにも思います。うちの会社も、心理的なサポートやコンフリクトのマネジメントは、まだまだやれることがありそうだぞ、と個人的には思います。
社会的手抜き…。自分も所属する組織によっては手抜きしちゃってるわ。。。PTAとかマジでそうだわ…。(スミマセン…。)
真理だな。
うんざりしたり、なんかもういいかな、とか思う時もあるけど、おもしろいところも確かにある。
だから「チーム」はおもしろい。
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