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【読書感想】「 池上彰の 世界の宗教が面白いほどわかる本 」 池上彰

読了日:2014/1/23

私は秘密結社とか、謎の宗教団体とか、秘密の地下通路とか、国家の陰謀とか、そういうのが大好きです。
秘密結社と宗教は、密接な関わりがあることが多いのですが、残念なことに私には宗教方面の知識を持ち合わせていません。
なので、池上さんから基本的なところを教えてもらうことにしました。

この本では、ニュースでよく聞いていて、なおかつ一般的によくしられている、イスラム教、キリスト教、ユダヤ教、ヒンドゥー教、仏教、神道、について、基本的な事柄と、近年の世界の宗教問題について解説してくれています。

とても面白くて勉強になりました。
学生時代に、世界史を勉強してたときは全く面白さを見出だせませんでしたが、池上さんから世界史とか政治・経済教えてもらえていたら、すっごく好きになっていただろうな、と思いました。

パワースポット・エルサレム

もともと無知なので、アホみたいな感想ばかりになることをご了承ください。

まず、エルサレムのパワースポット感が半端ない
イスラム教、キリスト教、ユダヤ教の人が聖地と考えてるって、IKKOさんじゃないけど「どんだけー」ですよ。
とりあえず神様からパワーもらいたいっていう場合の最強の地は、間違いなくエルサレムなんじゃなちかしら。
物騒なところでもあるからなかなか行けないけど。。

あと、
ユダヤ教は旧約聖書が聖典、
キリスト教が旧約聖書と新約聖書が聖典

なども知らなかったし、
アメリカの富豪はユダヤ教が多いからアメリカはイスラエル寄りとか、とにかく知らないことばかりだったので、とても勉強になりました。
聖書って漫画とか小説のの根っこになってたりすることが多いので、もすこし掘り下げて知りたい。

天空の城ラピュタで、ムスカが、
「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ。ラーマヤーナではインドラの矢とも呼ばれているがね」
と言っているシーンがあるのですが、
その台詞とマッチする説明もあったりして、
ラピュタ好きなワタクシはそこでも一人でコーフンしてしまいました。

イスラム教の成り立ち

宗教の成り立ちとか説明してくれてるんですが、
ところどころシュールで笑ってしまいます。
(その宗教とか神様をバカにしているわけではありません。)

ムハンマドは40才になって、メッカ郊外のヒラー山の洞窟で一人瞑想にふけることが多くなりましたが、ある日突然、何者かが彼を羽交い締めにし、「誦め(よめ)」と命じます。

どうやら羽交い締めにしたのは天使らしくて、ここからイスラム教はスタートするんですが、天使が羽交い締め(笑)
神様のお使いの割に乱暴だし、ムハンマドは最初「誦めません」って断ったらしいけどしつこく言われたそうで(笑)。
どうなの、神様。その無理やりな感じ。

こういうのがところどころにあります。
池上さんもわざと面白いところを切り取ってくれてるんでしょうけどね。
宗教の成り立ちとかルールって、信じてる人達にとっては大事なんだろうけど、引いてみてると結構突っ込みどころ満載。

社会科の勉強についてと

この本を読んですごく思ったことは、「社会の先生って難しいなぁ」ってことでした。

社会とか歴史の勉強って、教材となる映像コンテンツが他の教科と比べてかなり豊富にあると思うんです。
ニュースがそのまま社会の教材になるし、池上さんの番組で分かりやすい解説を聞くこともできます。
歴史ドラマもたくさんあります。

そういう映像と比較してしまうと、教科書ってとてとつまらない。
補助教材へ導くための予習教材、と割り切ればシンプルにまとまってるのかもしれないけど、教科書だけで勉強するには微妙すぎる気がします。



例えば池上さんのように語りがとても上手な教師なら、教科書だけでも面白く話して、しっかり考えさせることができるんだと思う。
でも、池上さんレベルが世の中にいないから、あの人が重宝されてるわけで、大概の教師はあそこまでいけないと思うんですよ。
その池上さんだって、テレビでは使える映像とか小物は活用してるし。

じゃあ使えるコンテンツを活用しまくっていたらどうでしょう?
そうすると、教師の役割って必要?みたいに言われる可能性が出てきます。
「あの先生はテレビ教材ばかりで無能だ!」なんて批判されかねません。
(別にそれで理解が深まるならいいと私は思うんだけど、世間では教師自ら作り込まないとズルしてる、と思う人も結構たくさんいるので。)

だから社会の先生のたち位置って微妙だなぁと。
社会科だけに限った話ではないかもしれません。
教師のたち位置について、時代にあわせて再定義する必要があるんじゃないかなぁ。

宗教

紀元前から宗教は存在していて、こんなに技術が発達した今も、宗教はやっぱりしっかり存在しています。
何かを崇めたり祈ったりっていうのは本能レベルで人間が欲している行為なのでしょうか。
奥深い。
実に奥深い。

宗教観って、個人の信念とか、その人の根っことかなり深く関わるのでなかなかオープンに話しにくいところがあります。
なので、宗教について書くのはちょっとドキドキ(笑)
世界史と宗教の勉強になるし、おもしろく読めるので受験生にも社会人にもオススメ。

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