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マジックアワー

暮れていく夕刻の残りわずかで怠惰な雰囲気の光が窓からはいり、その中を電気をつけずに。もしくは常夜灯だけで過ごすのがおちついて好き。

だけど、刻々と夜に近づくさなかでは、さっきまで見えていた手帳の文字も見えにくくなるし、何をするにも薄暗い。

特に何をするでもなく、だらだらと。

さっきまであった暖色の色は夜の気配に呑み込まれて、とおくにうっすらとグラデーションでオレンジがみえるか見えないかになった。

夕刻あたり、マジックアワーと呼ばれる時刻。

日によってマジックアワーの時刻は変動する。
夕焼けはきれいだけど、空がうつすピンクや紫に街全体もそまるのを見たことがある。

そんなにインパクトのある景色でなくとも、この時刻はおちつく。すぐに過ぎてしまうから、そろそろ味気のない蛍光灯をつけるのが惜しまれる。

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