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「私と公募生活」


1)マイナスな感情が書く原動力になった二十代前半

 今、振り返るとその当時が糧になっているように思うが、二十代の前半、私は暗いトンネルの中にいるような心持ちであった。
 採用試験は倍率が10倍の時代なかなか合格せず、結婚前提のはずだった遠距離恋愛の彼とは別れ、講師として中学校に勤務していた。仕事をしながら、筆記試験と実技試験の準備をする毎日。仕事と両立しての試験勉強は思うように進まなかった。また実技練習のため、昼食を早く済ませて中学生がグランドに来る前に連続逆上がりの練習をしていたら、帯状疱疹までできてしまった。7月の採用試験が迫る暑い中、苦手なことをして体が根を上げてしまったのだろう。
 家では、昭和の時代には多く生息していたと思われるモラハラ系な父が母に対して癇癪を起こしていることが多かった。自営業を営む父は、思うように商売がいかず自分に苛々していたのかもしれない。裕福な家庭とは言えなかったから、自分の給料は結婚するまで、全て家に入れていた。こうした環境の中、自分の暮らしを変えたい一心で、採用試験のシーズンが終わると曲がりなりにも小説を書いて年に1本ずつ投稿していた。
マイナスな感情は書く原動力となった。

2)マイナスな感情が消え、書くことを忘れかけた二十代後半以降 
 月日は流れ、二十代の半ばに私が敬愛する松下幸之助さんを好きだという人に初めて出会った。まさに「第一村人に出会う!」みたいな感動だった。二十代の後半には、その人が夫となった。(だいぶ省略しておきます)
 結婚すると、夫は私の背負っていたものを半分一緒に背負ってくれた。マイナスな感情は消えていき、「幸せ」な日々は、書く原動力と書く必要性を薄めていった。その後、仕事の忙しさや、不育症と向き合うあれこれの後の出産・育児で、書くことを目標にしていたことすら忘れかけていた。それでも、子育てに着想していくつかの童話を書いて応募した。ふと気付いたら、五十歳になっていた。(あ、ぼうっとしてチコちゃんに叱られていた訳ではなく、仕事に熱中していたんです)

3)書くことを思い出した五十歳「半世紀も経ってしまい焦る私」
 書くことを忘れて二十数年が経った時、教員として一生懸命仕事をしても、次のキャリアに繋がっていかないことに気付いた。学校を異動した場合、前任校と同じ分掌ができるとは限らない。また、専門性を生かした校外の仕事を頼まれても数年で任期終了となってしまったこともあった。「組織に頼らない仕事がしたい!」
 そこで、書くことが好きだったことを思い出し、また公募を始めようと思い立った。そして五十歳の11月、まず最初に「金澤詩人賞」に応募することにした。「金澤詩人賞」に応募したのは「紫陽花(あじさい)」という詩だった。応募期間中はnoteに投稿することができなかったため、noteに投稿したのは数ヶ月後になったが「紫陽花(あじさい)」が再出発、最初の作品となった。 
 次に何をしようか考えていた時に「パラレルキャリア」について学ぶ機会を得た。すると、講師の方の生き様から「どんなに忙しくても今が大切で、退職後ではなく今、自分の目標に向かって仕事と平行して行動を起こすことが大事」だと知った。

「金澤新人賞」で前年度最優秀賞を取っていらした方は御年配の方であったが、「毎日、日記に詩を書いている」とおっしゃっていた。毎日書くことは大切だと思ったが、紙じゃない方が良さそうだと感じていた。そう思っていたところにnoteの存在を知り詩を公募した翌月の2021年12月19日よりnote投稿生活をスタートすることとなった。

 自己紹介記事的なものを書いた後、私は子供の頃、図書室で読んだ「〇〇色の童話集」に載っていたような物語を大人向けに書いてみたいと思った。「トンネルの向こうに」シリーズだ。その当時、みんフォトの使い方が分からなかったため、見出し画像は全て自前の写真を使っていた。季節は12月、子供に頼まれて連れて行った市内のイルミネーションスポットで写真を撮影した。何か記事に使えそうなものはないかと探していると、桃色の電飾のトンネルの写真があった。写真を基にストーリーを考えた。「トンネルの向こうに」シリーズを四本書いたところで「これはいつか小説のプロットに使える」と思い、そのまましばらく凍結することにした。そして、その年度の3月の公募に「トンネルの向こう側に 或る女の場合」をモチーフにした小説を応募することにした。「生き直し」というタイトルで。noteには投稿していませんけど💦(あ、結果は聞かないでお察し下さいね(^_^;)) 
 今も、こっそり公募生活続けてます。(ばれちゃいました!?(๑❛ᴗ❛๑)💦


#ひとつだけ記事を残すなら  

noteで自己紹介記事の次に書いた「トンネルの向こう側に」のシリーズです。ここではその❶「或る女の場合」をリンクさせていただきました。

恋愛の創作詩はnoteの皆さんに育てて頂いた分野で、もともとは物語や、小説、ミニ哲学的な詩を書いていました。
人間の光と闇の両方を書きたいと思っています。
❶「或る女の場合」はハッピーエンドですが、❷「或る男の場合」はアンハッピーにも最期消えてしまいます。といった不気味な話も書いています。
noteでは短い作品をメインに今後も投稿していくつもりですが長めの作品を投稿する場合もあるかもしれません。今後もどうぞよろしくお願いします。

山根あきらさんのステキなイラストを使わせて頂きありがとうございます^_^