![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/136069488/rectangle_large_type_2_d239d912d8f92d5d15ef2bc0c49c1d4c.png?width=800)
アメリカ駐在物語 ③お客様は神様ではない!
「お客様は神様です」...なんて、昭和ことばですね。今ではあまり聞かれません。でも、日米の文化の違いを考えるとき、日本ではお客様第一主義が根強く残っていると感じます。
アメリカの店のレジで買い物の会計を済ませたときに、客の方がThank you!と言っているのに、店員が無言でムスッとしていることがあります。私の身に起きたときは、どちらが客か!とムカついたのですが、駐在が長くなるにつれて慣れっこになり、あーまたか、と気に留めなくなりました。
アメリカ人にとって、基本的に買い手と売り手は対等であるという意識があるのだと思います。この「対等」という感覚は会社の上司・部下にも当てはまるようです。仕事上は部下は上司の命令に従いますが、仕事以外では対等。互いにファーストネームで呼び合いますし、部下が上司に対して意見を言うのも平気。
アメリカでは、いわゆる上下関係がないのだと思います。これは国の歴史によるものではないでしょうか。日本では「お上(おかみ)」という尊称が使われてきましたし、今でも比喩的に使われていますね。役所に対して「お上には逆らえない」と言ったり...。
アメリカ駐在を終えて帰国した直後、お客様扱いされる心地よさを感じ、日本に帰ってきたんだなぁと感慨深かったのですが、同時に、少し過剰ではないかとも感じました。客の方が調子に乗っているなという場面もありますね。例えば、客や乗客が、店員や駅員に対して傍若無人にふるまう場面を見かけた時です。金を払っているのだから何をやっても何を言ってもかまわない...といった調子です。
アメリカに長く駐在しましたが、クロスカルチャーといいましょうか、異文化理解に関して色々と多くのことを学んだように思います。
最後に宣伝です。昨年、私は「英語で書く、ビジネスメールの基本」という本を出版させていただきました。自費出版ではなく商業出版です。本書の特長は以下の通りです。
<本書の特長>
①通算17年のアメリカ駐在を含む30年以上の貿易関連業務の実践を通じて習得した英文メールの書き方を解説
②ビジネス英文メールはパターン化した表現や決まり文句などを覚え、また、相手の国の文化や習慣に対する理解に基づき表現を工夫することがポイント。それらのポイントを踏まえて、相手にうまく伝わり相手の行動を促す英文メールを短時間で書くための色々なノウハウを紹介
③海外の文化・習慣に対する理解に役立つようにアメリカ駐在時の様々なエピソードも織り交ぜている
④例文を多く提示し、略語一覧やIT用語一覧なども付録として掲載しているので、手元に置いて事典のように利用できる
この本が皆様のお役に立てば嬉しいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1713008036367-lABHJx05E5.png)
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?