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雪にまつわる話 (アメリカ駐在よもやま話 その18)

最近、東京で久しぶりに積雪がありました。その時に、思い出したこと、気がついたことをお話します。

まず、雪かきをしているときに、融雪剤があれば便利なのに...と思ったのです。アメリカのボストンに駐在していたとき、積雪のたびにスノーメルトと呼ばれる融雪剤を家の周りに撒いていました。冬になるとスーパーマーケットでスノーメルトをまとめて購入し、常時ストックしておくのが習慣でした。長年の習慣は恐ろしいですね。今回の積雪時に、近所のどこかで融雪剤が購入できないかなぁなんて本気で考えてしまいました。

ボストン駐在時は、家の雪かきは業者に委託していました。駐車スペースと通路の面積が広いので人力による雪かきはほとんど不可能です。雪かきを請け負う業者は、春から夏にかけては芝刈り、秋には落ち葉の掃除を請け負うといったように、年間契約の仕組みになっていました。雪かきについて言えば、業者に全て任せればおしまいということはなく、玄関前や車の周りは自分で雪かきをしなければならず、毎回とても骨の折れる作業でした。また、早朝の出勤前に業者が雪かきに来てくれるとは限りませんでしたので、いつも気を揉んでいました。

次に雪道のドライブ。ボストンでは多くの車がオールシーズンタイヤのため、スタッドレスタイヤなどに交換する必要がなく、チェーンを巻くのは大型トラックくらいでした。積雪が始まると直ぐに除雪車が出動し、雪かきを行うと同時に融雪剤を散布するので、道路を雪が覆うということは少なく、スリップしたり、立ち往生するようなことは稀でした。日本の道路で多数の車が雪のため立ち往生するようなトラブルがニュースになりますが、ボストンでは滅多に起こりませんでした。

幸いなことにボストン駐在中に雪道のドライブで事故にあったりすることはなかったのですが、運転の時間や距離が長く、雪が頻繁に降るので、やはりストレスを感じないわけにはいきませんでした。例えば、ボストン駐在の初期、予報よりも早く、しかも激しく雪が降り始め、除雪車が出動する前に道路にどんどん雪が積もり始めたことがありました。家族が同乗し子供がまだ幼かったこともあり、上り坂の途中で一度止まったら発進させるのに難儀するだろうという恐怖から、冷や汗をかきながら運転に集中しました。なんとか無事に帰宅できた時は安堵したものの、緊張が解けたとたんに疲れがドッと出ました。

長いボストン駐在が終わり、東京に戻ってきたときは、これで雪の心配をしなくても済むと、ほっとしました。雪が降るたびに雪かきや雪道ドライブのストレスを感じていましたが、今は、そのような気苦労から解放されました。日本でも雪国の人々は大変苦労されていると思うので、勝手なことを言うな!と叱られそうですが...。

最後に宣伝です。昨年、私は「英語で書く、ビジネスメールの基本」という本を出版させていただきました。自費出版ではなく商業出版です。本書の特長は以下の通りです。

<本書の特長>
①通算17年のアメリカ駐在を含む30年以上の貿易関連業務の実践を通じて習得した英文メールの書き方を解説

②ビジネス英文メールはパターン化した表現や決まり文句などを覚え、また、相手の国の文化や習慣に対する理解に基づき表現を工夫することがポイント。それらのポイントを踏まえて、相手にうまく伝わり相手の行動を促す英文メールを短時間で書くための色々なノウハウを紹介

③海外の文化・習慣に対する理解に役立つようにアメリカ駐在時の様々なエピソードも織り交ぜている

④例文を多く提示し、略語一覧やIT用語一覧なども付録として掲載しているので、手元に置いて事典のように利用できる

この本が皆様のお役に立てば嬉しいです。

最後までお読みいただき本当にありがとうございました。



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