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【仕事編】せっかちさんから見る「のんびりさん」と「丁寧さん」の話し方

せっかちさん

例えば相手に伝えたいことが1から10まであるとして、せっかちな私はまずは2割程度に圧縮して何となくの趣旨さえ伝われば、残りは必要に応じて補足すれば良いというくらいに思っています。

2割というのは1から10までを2番目までしか話さないのではありません。全て話せば10分かかるものを、2分で全体像がわかるように要約するということです。

そんなせっかちな私は、これまで10のすべてを説明しようとする違ったタイプの人ともたくさん出会ってきました。自分に時間と気持ちの余裕があるときには「この人って本当に丁寧だなぁ」と好印象を受けるのですが、そうでないときには「なんでこんな当たり前なことを長々と説明するんだろう。もっと簡潔に話してもらえないかな」と正直苛立ったこともあります。

今までを思い返すと、1から10までをその通りにしか話せないタイプ、名付けて「のんびりさん」と、あえて10まで全てを話すようにしている、あるいは話さないと気が済まない「丁寧さん」がいるように思いました。一つずつ説明します。

のんびりさん

これは1から10までありのままに、すべてを話すスタイルです。どこがキーポイントかの取捨選択を行わずに、あるいはできずにすべてを相手に伝えようとするのです。

「お母さん、今日は学校でこんなことが起きて、そしたらこうなって、こうなったんだよ」という可愛い小学生を想像してみると分かりやすいでしょう。これと同じことをビジネスマンがしていることがあります。

これは相手に考えさせるという負荷をかけていて、さらに話が長い分相手の時間を奪っています。しかしそのことにすら気付いていない、無知でタチの悪いタイプです。新入社員ならまだしも…。

私も自分を棚に上げて話してしまっているのかもしれません。でも少しでものんびりさんになっているかもしれないという方は、話す前に一歩立ち止まって、まず何がキーなのかをつかみ、それを最初に述べる練習をしてみてはいかがでしょうか。キーポイントを最初に述べるだけで、相手の負担は大きく軽減します。

丁寧さん

このタイプの人は何がキーポイントなのかはわかっていて、それを伝えるために「あえて」10まで話すスタイルです。話さないと気が済まないという性分の方も含まれています。ここで最も注意すべきは、相手の知識レベルを正しく理解できているかです。

相手にあまり事前知識がないと分かっている場合は良いと思います。一方で事前知識のある相手にも10の説明をしてしまうと、のんびりさんと同じく冗長な印象を持たれてしまいます。それでは損しかありません。

そう見られないためには、内容に強弱をつけ、のんびりさんと同様にキーポイントを最初に述べて、その後は相手を見ながら補足していくようにすると良いと思います。

つまるところ、せっかちさん目線ではせっかちスタイルの「まずは2割話して後は適宜説明」がベストだという勝手なお話です。きっとそれは私自身がこれを好むからというのもありますが、ビジネスというシチュエーションではやはりキーメッセージを的確に、かつ最速に伝えるべきであるからです。

せっかちさんの課題

そんなせっかちさんにも課題はあります。2割に圧縮して伝えるには、ここをおさえておけばこっちは推測できるだろうとか、これは当たり前だから端折ってもいいだろうとか、様々な前提を置いて話していくことになります。

実はそこを見誤ると、相手との不一致を発生させやすい危ない話し方です。特に仕事仲間や友人、家族とその間柄が近いほど前提を共有できていると過信しがちかもしれません。阿吽の呼吸といわれるやつです。

そんな危なさが潜んでいることを常に意識していかなければなりません。

なお私の自称2割というのは、上司から見ればまだまだ無駄な説明が多く、3割4割と幾分か10割側に近づくのでしょう。また、これらはあくまでビジネスマンの、それも初級編のお話であって、役職が上がるにつれ必ずしも結論ファーストが良い場面ばかりでもなくなってきます。グレーゾーンの居心地の悪い中でうまく意思疎通をする…私はまだまだそのステージには辿り着けていません。

今日はそんなせっかちさんから見る、のんびりさんと丁寧さんに向けたお話でした。





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