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小説 本好きゆめの冒険譚 第四十一頁

 私は、世界最高位の女神ヘーラー。

 そう、誰もが「美の結晶」と崇める者。

 あっ、よく見る異世界物語に出てくる女神は、私じゃなくて「私の眷属の女神」ね。

 それにしてもね、2. 500年位前は良かったな〜と思うのよ。

 だって、あの頃はこの星の住民の信仰心が厚かったもの。
 それが、最近になって、科学が進んだから、「もう、神様はいりませ〜ん。」はぁ?可笑しいでしょ?

 その「科学」を見つける為の「智慧」は、誰が与えたって思ってるのよ!

 とにかく、人間は傲慢だ!すぐに付け上がるし、祈りも怠る。

 ちょ~っと災害が出たら「神の怒りに触れたんだ!」って、ちょっと待ってよ!

 私達がそんな事すると思って?

 確かに、破壊の神もいるわよ。でも「創造」も同時にやってんの?分る?凄いマルチタスクで頑張ってんの!

 それに、困った時の神頼みって何よ!
 私は、そんなに「都合のいい女」じゃないわよ!

 それに信仰してくれている人間の中にも、沢山変な人がいるわよね!はぁ?あなた、何様のつもりで言ってんの?

 あなたは、神の使いでも何でもありません!役職なんか与えたつもりもありません!勝手に教団なんか作って人の心につけ込んでお金儲けをするんじゃないわよ!
 神達は全ての者、物に平等に、慈悲をかけているの!

 そりゃ、要らないって人もいるけど、それでも、慈悲をかけてんの!

 最近、知り合った「ゆめ」って女の子。
 あの子は素晴らしい!
 なんて言ったって可愛い!

 でも、あの子の素晴らしさは、この私が一番良く知っている…

 あの子は「全てに対して平等」。
 人間のどんな職業の人とか、関係なく接してる。
 本当なら、腰を抜かす程の存在、神達を見ても、
 態度を変えないじゃない?

 私は、逆に癒やされたわ!

 だから私は「ゆめ」の為だったら、なんでもするって決めたの。
 だってあの子の存在は…

 2人の帰りが遅いわね!
 あの本の中ね…呼んであげよう!

「ゆめー!」

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ヘーラーの愚痴を聞いてくれてありがとうございます。m(_ _)m

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