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本好きゆめの冒険譚

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高齢の2人に念願の赤ん坊の誕生。溺愛される娘は少し特殊な能力を持っていて・・・古い絵本の桃太郎から始まる神々との冒険が・・あるの?ちょっと変な冒険ファンタジー。
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#眠れない夜に

小説 本好きゆめの冒険譚 第一頁

 白いセダン車は山と海を挟んだジブリ映画に出てきそうな曲がりくねった道を、何でもないかの…

小説 本好きゆめの冒険譚 第二頁

「ぱぱしゃん。」  2歳になった私。話す事はできるのだが、まだ辿々しい。 「私は誰かな〜?…

小説 本好きゆめの冒険譚 第三頁

 私は4才になった。  幼稚園に入園である。  入園式の時、「パパ」はビデオカメラで撮影…

小説 本好きゆめの冒険譚 第四頁

「ママ〜何で桃太郎は1人なの?」との問いに「え?」ママはびっくりしたのか、(だって、主人…

小説 本好きゆめの冒険譚 第五頁

「桃太郎」の話は桃2個から、2人になったのだけれど、「もう一つの桃は双子だったらどうなるの…

小説 本好きゆめの冒険譚 第六頁

 次の朝。  母から事情を聞いたパパが、胸をドンッと叩きながら 「ゆめ、そういう事だった…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第七頁

 私も小学生になった。  真新しいランドセル、筆箱、上履き、体操着、縦笛、教科書・・・  全てが新鮮でキラキラしていた。  入学式。  当然の様に、パパはビデオカメラをまわし、ママは涙ぐむ。 「すみません、シャッターお願いできますか?」と人に頼み、「入学式」と書いてある看板の前で3人の記念撮影。  午前中で終わった入学式。  平日のお昼に3人でご飯を食べるのは久しぶり。  私はランドセル・帽子を被ったままで、家の中を走り回っている。  お昼ごはんは「ちらし寿司

小説 本好きゆめの冒険譚 第八頁

 翌朝、いつもより早く目を覚めたので、リビングへ降りていく。 「おはよう、今日は早いのね…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第九頁

・・・本当に何もないのだ。  手の甲を見ても何もない。 「もしかしたら、魔法少女になれた…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第十頁

「はぁ〜…」  役所の事務所の一角で僕はため息をついていた。  今日の朝、娘に起こった出…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第十一頁

 "その男"は走って帰って来たせいで、汗が吹き出したシャツがびしょ濡れになっている。  何…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第十二頁

「実は、相談と言うのは、ゆめの事なんだ。」 「ゆめちゃんが、どうかしたのですか?」 「お前…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第十三頁

「さぁもう眠りましょうね。」 「ママぁ~、今日は一緒に寝てくれるの?」  そうよ。と優し…

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小説 本好きゆめの冒険譚 第十四頁

ゆめは深い眠りについていた… 「………け」  ん? 「………ズケ」  何か聞こえる。 「ヒザマズケ!」  ヒザマズケ?そんな言葉は知らない。  暗闇だつたゆめの視界は、突如明るくなる。  そこには「とても豪華で大きな」城があった。  門の中を覗くと、お祭り?多くの人たちが行きかっている。  声が聞こえるのは、この先の城からのはず…  私は人込みをかき分け、声が聞こえる城の方に向かっていった。人が多すぎて前に行けない。  すると、瞬間移動よりも早い速度、場面