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未練の卒業式

卒業にあたり、思い出したくないことをたくさん思い出した。何回も同じ話をしてすみません。お前の過去は全て知っているという人は前半(前の学校での話)は適当に読み飛ばしてください。

2年前に全日制高校を辞めたのだが、前の高校で私にすごくよくしてくれた先生が2人いた。保健室にいた教科担当の先生と、もう1人は教頭先生だった。あまりにもよくしてくれていたので、追い出されるように辞めさせられたことがどうしてもショックだった。
そうなった経緯だが、教頭先生との一対一で話し合い(一方的な言いくるめ)の場が設けられ、直接公立の通信への転校を促された(というか実質それしか選択肢を与えられなかった)(1年間休学もアリだけどこの学校には戻れないと言われた)。「本当は迷惑だったんだ」とかなりショックを受けて過去一死にたくなった。実際少なからず迷惑ではあっただろうが、それよりもあの頃は今までで一番おしまいだったので辞めさせられるのも無理はない。

どうしても辞めたくなかったのは周囲の反対を押し切って受験して、絶対に卒業するという覚悟でかなり無理をして登校していたから。実際、人間関係にも恵まれたし、学習面でもかなり良い環境だった。せめて気持ちの整理がつくまでもうちょっと引っ張りたいと思ってしまった。でもいつまで待ってもその日は来なかったと思う。

それに、客観的に見れば私が普通ではない精神状態なのは明白だった。保健室で「この場を借りて存在していることが本当に申し訳ない」とガチトーンでつぶやいたり、元々自傷にハマるタイプじゃないのに、少しでも死に近づきたくて服で隠れる部分を微妙な切れ味の彫刻刀で切ったりしていた。薬を10錠くらい流し込んで意識を飛ばすように寝たりもした。当時は自分の異常さに気づいているようで、実はあんまり気づいていなかった。

辞めたくないのに辞めたという出来事は私の心に深く刻まれた。
冷静に考えて絶対無理だったというのは百も承知でだいぶズレたことを言うけど、どうしても学校を続けたい私にとって、人を依存レベルで頼ったのがだいぶまずかった。シンプルに迷惑をかけたし、そこまで病的な部分を開示してしまうとそりゃあ「休め」となるだろ。
私は元々心の壁が薄いとはいえ、本来あんなに極端に自己開示するタイプではないような気がする。当時の私の頭の中は病的な思考で埋め尽くされていて、それ以外に何の話をすればいいのかわからなかった。
自分にしか目が向かなかったので、同級生にも変な話をたくさんしてしまった。そのせいではないと思うけど、退学してから当時のクラスメイトの大半との間にぐんと距離ができて悲しかった。中学までろくに友達がいなかった私にとって、人に恵まれた前籍校での1年間は本当に特別なものだった。



全日制を辞めた2年後の2024年3月1日、転校先の高校で卒業を迎えた
一言で言うと、中卒ではなくなったという安堵感。そしてここではなく前籍校を卒業したかったという気持ちである。
今の高校は全体的に酷いところで、前の高校とのギャップもありずっと辞めたいと思っていた。

通信も中退して高認で大学進学することも考えたが、大学で失敗したら中卒なのがどうしても恐ろしくて辞める踏ん切りがつかないままここまで来てしまった。
通信で学びたいことも学校での楽しみも皆無、中卒になりたくないという後ろ向きな動機のみでここまで来られたことに自分でも驚いている。本当に辛くて苦しい高校生活だった。

前籍校でのことがあったのでもう二度と学校では取り乱さないと心に決めていたのだが、ホワイトボードの「××高等学校 卒業式」という文字を見て、こんなはずじゃなかったと思い、最後にボロボロと涙を零した。普段はなんか絶妙に怖い担任に優しく慰められてしまった。

最後に、お母さんありがとう。

我ながらよく頑張ったと思う。
本当に偉い、
偉いね。
卒業おめでとう。

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