記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

強い信念と希望の先にこそある理想『黒い司法 0%からの奇跡』の話

今日の映画はこちら

こんな方に見てほしい

  • ノンフィクションが好きな方

  • ヒューマンドラマが好きな方

  • 司法、法廷がテーマのお話をお求めの方

大好きな映画の1つ。事実は小説より奇なりとはよく言ったもんで、これが実話に基づいて作られた話なんて。どんだけ身勝手な権力に振り回された人がいたのか。正義って何?って突き付けてくる映画です。

主人公は大好きなマイケルBジョーダンね。めちゃくちゃかっこいいのよ。肉体派のイメージもあるけどこういう賢い役もできるんですなぁ。今回は内なる闘志を燃やす弁護士役。むかつくこととか、嫌がらせとかあるけどわめきちらしたり、物に当たったりしない。すごくスマートでそれでいて優しい人物を素晴らしく演じてたと思う。やっぱマイケルBジョーダンのこの温かみのあるまなざしよ。これこれ。法廷での演説とかまじかっこよかった。


※ネタバレ注意です※

1987年のアラバマ州。ジェイミーフォックス演じるウォルターは森で仕事して帰る夜道、警察に止められます。んでその場で殺人犯や言われて、有無を言わさず強制連行されます。まじで突然すぎてえ????ウォルター本人も私も困惑よ。で、死刑宣告されます。怒涛の展開。


そして月日は流れ、マイケルBジョーダン演じるブライアンが弁護士としてアラバマにやって来ます。そこで死刑囚の専門の弁護士として活動を始めます。てか彼ハーバード大卒なんよ。しぬほど頭えーんやろなぁ。

ブライアンは刑務所で死刑囚たちの話を聞いていきます。そこで出会う中の1人にウォルターがいるのね。ブライアンは冤罪で死刑だなんてそんなことあっていいはずがないって思うんやけど、ウォルターたちの話では、弁護士は全然機能してないし、検察は嘘の証拠でっちあげるしで、もう希望はないんよって感じ。印象的なセリフで、
俺たちは生来有罪なんだ
って言うのがあるんやけど。何やそれ、、、生来有罪って、、、そんな悲しい言葉言わないで。。。。


ブライアンはウォルターのことを信じて調査を始めます。ていうかさ、やってないならそんな有罪の証拠なんか出てくるわけないのに何でそんなことになってんのよ。絶対あいつら(警察とか今までの弁護士とか)仕事してないやんむかつくな~って、もうこの辺からすごい警察に対する不信感。

ブライアンはウォルターの家族にも会いに行きます。家族と近所の人たちもわんさか来て部屋いっぱいになっててわろた。みんなも最初は今度はどんな弁護士やって金だけ巻き上げていくんちゃうかって思ったりもしたけどブライアンと話していくうちに信用しても大丈夫って思えるように。
知ってることを色々教えてもらって、再審請求できそうな情報も得られました。
ていうかウォルター浮気してた、何しとんの!!!!


ブライアンの印象的なセリフでね、判決が覆ることはないってあきらめてるし、やったって意味なんかないって言うウォルターに、

いいや、僕にやらせてくださいって言うとこがあるのよ。

ここすごい頼もしさ感じた。行くところまで行くつもりなんで僕にとりあえず任してほしい!!!!て感じ。でもうさんくさそうな上から目線みたいな嫌な感じはなくて、なんかすごくよかった😭
実はさ、ブライアンもおじいちゃんを殺されてるのよね。そこから人種差別とか弱者とか、世界を良くしたいって理想をずっと持ち続けてきてるのよね。


色々調査していくんやけど、真実に近づいていくその過程は本当に楽なもんじゃない。正直見ててむかつくことばっかでさぁ、悔しくて思わず泣いたわ。
事務所兼助手の自宅に脅迫電話かけて来られたり、
証拠の供述してくれそうな子が不当に逮捕されたり、
ブライアンが運転してて何も違反してないのに止められて銃突きつけられて車中漁られたり、
十分な証拠提示しても再審請求却下されたり、

それはもう見てて半分ぐらいは腹が立ってましたね。


そんな中もう1人の死刑囚ハーブにはついに執行の日が来てしまいます。ここほんま悲しくてなぁ。。確かにこのじいちゃんはほんまに殺人しちゃってるから何とも難しいんやけど、戦争でのPTSDがあってかなりしんどい思いして生きてきた人なのよな。。。
ブライアンも死刑直前ぐらいにハーブと話すんやけど、ハーブがさ、
戦争のほうがマシ、生きるチャンスがあったから
みたいなこと言うのよ!!😭😭😭😭戦争って理不尽の極みだと思ってたけど、それ以上にこの人種差別がある世界が生きにくく理不尽に感じてるってことやんな?辛すぎませんか?くっそ泣いたわ。


理想を追い求めて手を伸ばしてもことごとく折られていくような感覚。

ブライアンはそれでも進み続けます。マジで不屈の精神。


その中でマイヤーズという男に会います。この人も犯罪者。
実はこの人が検察に脅されてウォルターを有罪にするための嘘の証拠を言わされてた人物なんですな。なんかもーその脅し方?検察のやり方が汚いのよ!マジでむかつくんだわ。

マイヤーズが法廷で証言をしてくれたら、罪のない人が不当な扱いはされないんだよって
ブライアンはずっと言い続けます。

やっとの思いでマイヤーズを説得、法廷でもなんとか供述してくれたけど、でもなぜかそれは証拠とは認められずに死刑は覆らず。
むかつきすぎてウォルターの息子ブチギレ。私もブチギレ。(はい法廷侮辱罪)


でもウォルター自身は、この長い間有罪だって言われ続けて、そのうち自分でもわからなくなって、真実がぼやけとったんやって。
真実を取り戻してくれてありがとうってブライアンに言うのよ。こんな結果だったけどブライアンや家族のみんなにありがとうって。


ここで終わらないブライアン。さすがです。メンタル強すぎる。

メディアを味方につけて真実、正義を市民に訴えかけます。そのうちブライアンが立ち上げたEJIも人がいっぱいになって。。。。😭

更に他の機関(さらに上の機関?)にも再審してもらうように送ってそれが認められると検察側から延期の申し立てが手紙で届きます。

こんなことしてる時点で証拠ないって言っちゃってるようなもんなのにな。悪あがき状態。
そこでブライアン、チャップマン検事の自宅に凸る。
あなたは善悪の分かる人だから言いに来た。正しくあるべきだ、って面と向かって言うのよ。
まっっっっじでかっこよすぎる。ここまじ名場面。


審判の日。ブライアンの冒頭陳述後、チャップマンの陳述。でもそこでもうチャップマンダメダメなんよね。ここほんまリアルですごかった。
判事もまともでよかった。死刑取り消しの判決が出ます。本当によかった😭😭😭

最後に出てくる死刑囚の10人中1人は冤罪って、、、ほんまに?こわすぎ。何のための司法。。。


諦めないって難しいんよな。1、2回は諦めなかったとしても、何十回も何百回もうまくいかんかったら諦めちゃうもんな。ブライアンの真に諦めない生き方はかっこいいなって思いました。


最近悲しくて泣くことも増えたけど、悔しくて泣くことも増えました。

年取るごとに涙腺が。。。


ではでは👋

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?