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誰もが表現者であれ

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 【藝】
芸術の芸(藝)は苗木を手をかけて育て上げるという意味。
ARTはarsアルスというラテン語が起源で
生きるために必要な技術、考え方、資質などを含める生きる術という意味です。

表現をすることは、自分が生きる上で必要なことを見つけていくこと。

苗木は最初弱々しいかもしれないけど、
懸命に育とうとしている姿はなんと可愛いことか。
手のかけがいがあるってもんです。

最初から完璧な大木じゃあ育てる楽しさがありません。

未熟でも拙くても表現してみましょ。
アートや芸術は選ばれた人だけが表現することじゃない。
生きる術なんですから。

#誰もが表現者であれ

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藝Ⅱ
苗木を懸命に育てようとしている人をそっと静かに見守り、支えてくれる人がいる。

「表現の樹」と呼ばれる若木を見つけて、
私はなぜかふとそれを育ててみようと思いたった。
でも・・・私は今まで一度もそれをやったことがない。
手をかけ少しずつ苗木を育てる。
何だかか弱くてすぐにでも倒れてしまいそう。
隣を見れば大きな樹がたくさん生えていて、
葉も美しく茂っている。

「何だか恥ずかしい。周りは美味しそうな実のなる樹や、木陰をつくって人に憩いの場を提供している木々ばかり・・・。こんな弱々しい苗木を育ててみようなんて思わなきゃよかったかな・・・」

でも、この木がどんな風に育っていくのか見てみたい・・・そう思った時私の心はとてもドキドキした。
今まで木を育てた経験なんてない。
森林浴は好きだし、木陰でゆっくり過ごすことは昔から私の大好きな時間だ。

でも自分がいざ育てるとなったら、
何をしたらいいのか、
どう手をかければいいのか検討すらつかない。

まずは見よう見真似で水をやったりしてみる。
周りの大きな木を見てしまうと、
何と私の苗木は小さいことよ・・・と思ってしまうけど、
でもいいんだ。私はこの子が育っていく姿を見たいんだ。

そのうち小さな新芽が出てきて、枝も伸びてきた。
頑張って育とうとする若木の何と愛らしいことか。

ある日懸命に成長する若木を見て
「可愛いですね。これはどんな木になるんでしょうね」と声をかけてくれた人が現れた。

「私もまだどんな姿になるかはわからないんですけど・・・何となく育っていく姿を見てみたいと思ったので、育て始めてみました」

またある風の強い日は、通りがかった人が若木が倒れないようにと
いい方法を教えてくれて、
一緒に風除けを作ってみたりした。

そのうち私は少しずつ木が育つには、
どんな気温に保てばいいのか
必要ない枝を剪定してあげると木が喜ぶこともわかってきた。

毎日私が手をかけて育てている横を通り過ぎている人も
実は結構、この木がどう育っていくのか気にしながらいることにも気が付いた。笑

私はだんだん育ってくる木を見ながら呟いた。

勇気を出して育てようと思ってよかった。
おかげで毎日が楽しいよ。
私が育てている姿を楽しみに見てくれている人もいるし・・・
あなたが育って周りの景色が変わっていくことが
本当に楽しみだよ。

(この作品を描いた時に浮かんできたstoryです。)


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