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骨への羨望

猫における魚,サルにおけるバナナ,パンダにおける笹など,動物にはそれを象徴するステレオタイプ的な食べ物があるとよく考える.

犬におけるそれは「骨」である.

何故なのかはさておき(多分骨髄とか栄養ありそうだしよく食べてたんでしょうね),幼少期の私が読んでいたドラえもんやパーマンの作中に登場する犬は往々にして骨を与えられ,それを宝物のように扱い,美味しそうに咥えていた.その描写が当時から食欲旺盛だった私に与えた影響は推して知るべきだろう.

その後月日は流れ,一人暮らしを始めたことで私は「貪る」ことが大手を振って出来るようになった.要は周囲の目を気にせず骨を食べられるようになったのである.

ということで,ありきたりではあるが今から食べて美味しかった骨を何個か書いてみようと思う.

KFCのリブ(あばら骨)

レバーのようなやや鉄分を含んだ滋味がある.KFCのオリジナルチキンは圧力をかけた状態で揚げるそうで,リブは骨の中までしっかり揚がっているのでとても食べやすい.この間チキン3ピースを食べ終えたらリブだけ跡形も無くなっていた.

鮭のアラ

近所のスーパーでは冷凍で売られているので皮面を上にして30〜40分オーブントースターでじっくり焼くと鱗も骨も自身の脂で揚げ焼きされて粗方食べられるようになる.硬さがちょうどよくて,何となく軟骨に近い気がする.生物学的に他の魚との違いがあるんでしょうか.

鯛のアラ

単に焼いただけではクソ硬い(背骨とか)が骨煎餅にしてあげると鯛独特の香りがしてとにかく美味しい.流石に頭蓋骨(特に目の上あたり)は硬すぎたのでダシ用にしたが煮出したあと試しに齧ってみたら思ったよりすんなり歯が通った.味は...まぁ出汁ガラだから...ね......

番外編:豚バラ軟骨

そもそも軟骨なので3日ぐらい火を入れたり冷ましたりしているとめちゃくちゃ柔らかくなる.これはどっちかっていうと周りの肉がめちゃくちゃ美味しい.上手くやれば豚骨っぽいスープも取れるので一石三鳥ぐらいいけそう.

上で述べた骨たちはスーパーで割と安く手に入るので興味のある方はぜひ試してみてほしい(自己責任で).個人的には肉は骨の近くが一番美味しいと思ってるのでなおさら......


ちなみに犬に鶏の骨をあげることについては骨の欠片が内臓を傷つけることがあるとかないとか諸説あるので気をつけましょう.



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