向田邦子再ブームに思う。
私は、書くことが好きです。
書くことに拘って、人生の半分以上を生きてきました。
もうずっとずっと前から、ブログをやっています。
今年でたぶん8年になります。
その遥か昔には、エッセイ教室に通っていたり、小説を書いて小さな文学賞に募集して賞をいただいたりしたこともありました。
私を書くことに駆り立てたのは、向田邦子でした。
中学生のとき、国語のテストで、向田邦子のエッセイが出題されたのです。
「昔カレー」というタイトルのエッセイでした。
このエッセイを読んで、頭に岩でも落ちてきたかのような衝撃を受けました。
言葉にしづらい感覚が全て言葉になっていました。
言葉って、使いこなせば、こんなになんでも表現できるんだ。
問題を解くのも忘れて、私の頭は感動でいっぱいになっていました。
それから私は、向田邦子の本を片っ端から読みました。
エッセイ集「父の詫び状」は、カバーがボロボロに朽ちてしまうほど繰り返し読みました。
そして、自分自身、書くことに執着するようになりました。
司法試験の勉強を続けながら、弁護士の仕事をしながら、書くことをやめず、諦めず、やってきました。
そして今、noteと出会い、自分なりの言葉で日々のこと、自分のことを書き始めるようになりました。
私の弁護士としての師匠が若山富三郎なら、書くことの師匠は向田邦子と言って間違いありません。
今年は向田邦子没後40年で、エッセイを再編した書籍が発売されたこともあって、再び向田邦子ブームが起こっているそうです。
きっと、今初めて向田邦子に触れる人にも、大きな衝撃を与えることでしょう。
そして、私のように、書くことに拘る人が、おそらく何人も登場するに、違いありません。
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