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職人の髪型

 さて、職人の髪型事情はどうなっているのかというと、これまた作業着と同様に自由です。基本的にはね。


 大きな建設現場に入る職人はみんなヘルメットを被ります。また、規律の厳しいハウスメーカーの建築現場でもヘルメットを被ることが増えている。


 ヘルメット着用現場での職人は金髪だろうがボーズだろうが赤髪だろうが関係ない。長髪の髪をぐりぐりまとめてからヘルメット被ってる人もいます。


 戸建てやマンションの現場では頭にタオルを巻いている人も結構います。このタオル職人のパターンは三つ。ロロノア型・湘南の風型・畑仕事型です。僕は真夏の屋根仕事や建前ではあっついので畑仕事型のタオル巻きをしています。


 まあ要するに、ヘルメットルールが無ければ頭は自由なんだけど、一定のマナーが必要なのは作業着と同じ。そこは各自の自己責任ですね。モヒカンや逆モヒカンでも構わないだろうけど、仕事は自然と減っていくと思う。


 僕が注目したいのは、在宅現場でもないのに整髪料を使ってバッチリ髪型をセットしてる職人だ。もちろんお客の内覧があるわけでもないのに。


 あれ何? 誰かに会うの?


 いやいや確かに身だしなみは大切です。職人こそ見た目に気を払い、清潔を保ち、言葉遣いに注意し、知識や技術の向上に努めるべし。これぞ職人の在るべき姿である。ってこう書くとガチガチだけど、実際そうだといいよね、とは思うよ。


 だけど、現場にはおっさんしかいないし、ホコリまみれになるし、真夏なら汗びっしゃんびっしゃん。にもかかわらず、髪型バッチリの職人。


 謎だ・・・、だけどちょっとかっこいいぞ!


 思うに、あれは仕事をしている自分とプライベートの自分を、分けて考えていないからこそできることなのだ。仕事をする自分にアイデンティティを持っている証明だね。

 

 又は、仕事をしていても俺は俺であり続けるぞ、みたいな感じだとお見受けします。いずれにしても、抜け毛を気にして何年も整髪料を付けていない僕には真似できません。


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