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【詩】春待ち電車

四両編成の春待ち電車は
手つなぎ男女の川沿いを
手ぬぐいおじさんの田んぼの横を

どこかへ向かう どこへ行く
どこどこ ごとごと

四両編成の春待ち電車は
片手読書の高校生を
一人きり

翳りはじめたプラトフオムから
僕は静かに娘の来るのを
待ちながら
沿線の桜が咲いているのを
感じながら

どこかへ向かう どこへ行く
ごとごと どこどこ

ほんの少しの未来でいい
両手放しに咲き開くことを
匂いながら

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