【詩】小春日に
時間の片隅で横たわるあなたが ぼくに目を覚ましてくれる頃には 花は張り切るだろうし 空は思い切るだろうね
つまりあなたのこと まだみんなが寝ている空気の透明な青さのような ぼくに叫ぶことを赦してくれる焼けた太陽の赤だって
去年の冬 横浜の美術館で見かけた横顔が
あまりにも似ていたから どんな絵だったか忘れてしまった
外はいくらか温かくなった 如雨露に水道をひねって 鉢に水を傾ける
プラスティックの葉が濡れている
このやり切れない男
警察に捕まってしまうかもしれない
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