【詩】廻る陽
今日
太陽の位置が僕から少しずれた
昨日も同じだったような
夕闇の樹木が黒い外套を着込んでいる
求めぬ風に吹かれ百姓煙もかしいでいる
僕の内側では貧乏雨が降っていて
世界に忘れられた倫の上を駆け
廻る陽に勝利できたらと願いつつ
玉座を占めた彼奴と闘う
今日
太陽の中で黒点の位置がずれた
昨日も同じだったような
安手の罠に気付き崇い壁にしがみつく
満月の遺骸を踏みつけて魂と戦おう
青い鯨と浜辺で春を待とう
羽を広げて蜘蛛の巣を漕ぐように
僕の内側では貧乏雨が降っていて
世界に忘れられた倫の上を駆け
廻る陽に勝利できたらと願いつつ
玉座を占めた彼奴と闘う
瞳の奥を見つめられて
金か空気か死かどうかと
形を成さない骸になるかと
そして今日
そうだろうな
繰り返すことなのかしら
と
憎しみを自身に向けた
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