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【NIKKEI全国社歌コンテストへの挑戦】コクー社歌プロジェクト怒涛の1ヶ月!一難去ってまた一難

初めまして!コクー株式会社 カルチャー推進室の駿太です。
「カルチャー推進室」とは、コクーの文化醸成をミッションに持つ組織です。

そんなカルチャー推進室が毎年力を入れていて、コクーの文化として定着しつつあるのが「社歌」
コクーには本当に多様なバックボーンを持った社員が在籍していて、「作曲、レコーディング、映像まで全て社員で作れるよね」ということで全て社員の手作りでMVを制作し、「NIKKEI全国社歌コンテスト」に毎年応募をしています。

「NIKKEI全国社歌コンテスト」とは
日本経済新聞社が主催する「NIKKEI全国社歌コンテスト」。
会社の魂を込めた歌、社歌の動画を募集し日本一を決めるコンテストで、一般投票により決勝進出する社歌が決まります。
今年は、一般投票数上位4社と審査員評価で予選通過した8社の合計12社が決勝イベントへ進出します。
また、最優秀賞に選ばれた社歌は日本経済新聞の特集内で紹介され、JOYSOUNDにてカラオケ配信もされます。

昨年は決勝こそ行けなかったもののチームワーク賞を受賞し、今年こそ決勝行くぞ!ということで3回目の挑戦となります。
「何ヶ月も前から準備して最高の作品にするぞ!」と意気込んでいたはずなのに、蓋を開けてみればプロジェクトキックオフが応募締め切りの約1ヶ月前という地獄のスケジュールでした。不思議ですね。
今回はそんなコクー社歌プロジェクト怒涛の1ヶ月を小説風に書いてみましたので、是非プロジェクトメンバーになった気分でご覧いただければと思います!

Chapter1 戦いの始まり

2022年8月29日。
今年の社歌プロジェクトメンバー募集に「我こそは」と応募してきた社員12名がリモートで集合。

社歌プロジェクトメンバー

簡単な自己紹介の後、今年の作品コンセプトを皆で話し合い、コクーのパーパスにもあるダイバーシティ&インクルージョンを表現するというところに着地した。
ダイバーシティー、ともなれば大人数のライブシーンは必須だが、どんなロケーションで撮影すべきか?
楽曲だけでも多様性を表現する方法はないか?
衣装はどのようにすべきか?
歌詞はどうするか?
決めなければいけないことが山積する中、1人の社員が口を開いた。

「そもそも応募締め切りっていつでしたっけ?」

「10月7日…。」

「…。」

「動画の編集とか加味して、撮影のデッドラインはいつです?」

「9月17日からの3連休かな…。」

じゃあ3週間もないじゃないですか!!

そう、この時点で撮影候補日まで3週間もない。
即座にそれぞれの担当業務を決定し、担当毎に別れての打ち合わせが始まった。
何か一つでも噛み合わなければ作品を完成させることは不可能。
そんな追い詰められた状況から「コクー社歌プロジェクト2023」は幕を開けた。

Chapter2 譲らぬ者達

2022年9月5日。
キックオフから1週間。社歌プロジェクトの中で最も期限に追われていたのが、楽曲制作チームだ。
先週の時点でまだ1コーラスしかできていなかった上に、メインボーカルが決定したのも先週という遅れぶり。
レコーディングは9月8日。歌詞含め楽曲全体がせめて前日には出来上がっていなければ間に合わないが、構成すらまだ出来上がっていない。
楽曲制作チームだけでの緊急MTGが開かれ、話し合いはリモートで5時間以上に及んだ。

楽曲制作MTGの様子

今作は楽曲でも多様性を表現しようというコンセプトであることから、いわゆるミクスチャーロック(DJやラップなど様々なジャンルが混ざった激しめのロック)的な空気感のあるパートを取り入れようとしていたのだが、これにより各セクションの繋ぎが難しい。全員のアイデアをテーブルに上げるが、それぞれ音楽的なバックボーンがバラバラであることも相まって全くまとまらない。そして誰も譲らない。

「こっちの方が絶対カッコ良くなりますよ。」

「いや、それだと流れが止まって疾走感なくなるでしょ。」

本気で良いモノを作ろうとするが故に、もはや若干険悪な雰囲気すらある。
普段ならお互いニコニコ会話する間柄でも、社歌の制作となると遠慮がなくなる。
全ては最高の作品にするため。いわゆるクリエイティブファーストだ。
今回は「これだ!」というところに無事着地し、なんとかボーカルレコーディング当日の朝までに楽曲全体の方向性を固めることができた。

Chapter3 不測の事態

2022年9月8日。
無事にボーカルレコーディングを終え、撮影当日である9月19日に向けて準備も佳境に差し掛かっていた。
が、プロジェクトメンバーは予想だにしていなかった事態にぶつかっていた。
まずはダンサー探し。
今作はバンドメンバーに加えてダンサーにも出演してもらおうと当初から考えていたが、ダンサー候補の予定がことごとく合わない。
当初把握していたダンスができる社員は1名を除いて全滅。急ぎ「踊れる社員はいないか」と調査を開始。
奇跡的に1名出演OKと返事をいただき、なんとかダンサー2名を確保することができた。

ダンスリハーサルの様子

続いて小道具に関するトラブル。
当日使用するバックドロップ(バンドがライブの時に掲げる垂れ幕のようなもの)の制作をするべく、コクー本社にメンバーが集まった時のこと。
事業部カラーの絵の具を使った手形で「COCOO」という文字を描く、という工程だったのだが、絵の具が足りない。
気づいた時点で時計は21時を指しており、店はどこも閉まっている。
他にこの作業をできる日はなく、今日完成させなければいけない。
焦燥感があたりを包んだが、なんとかチューブに残っている絵の具を絞り出し、ギリギリ全ての文字を描き切ることに成功した。
最後の方は絵の具が掠れていて本当になんとか足りた、といったところであった。

完成したバックドロップ

そして天気予報。
撮影を予定している9月19日に台風が上陸するという予報が出たのだ。
さらに撮影予備日としていた9月25日も雨の予報。
今作はビル屋上での撮影なので、雨が降れば当然中止となる。
もし9月19日、9月25日共に撮影することができなかった場合、10月7日の応募締め切りまでに撮影可能な日は10月1日か2日しかない。
仮にここで撮影ができたとしても編集が間に合わない。実質デッドラインは9月25日ということだった。

昨年の社歌撮影日も同じ9月の台風の時期で、台風予報だったが直前で快晴になったという経験から、今回も強行して晴れる方に賭けることとなった。

Chapter4 迫る暗雲

2022年9月19日。
撮影当日。朝の時点で外は快晴だったが、依然として台風の進路が変わったという報道はない。
撮影は夕方に差し掛かる前に終了させる予定だったため、奇跡的に晴れ続けることを祈りながらそれぞれ家を発った。
現地に到着するとドラムのシンバルが倒れるほどの強風。先日、絵の具を絞り出して制作したバックドロップも船の帆のように膨らんでいる。
一時的な雨であれば止んだ時点で再開できるかもしれないことを考えると時間との勝負になる。即座に撮影が始まった。
3テイクほど撮り終えたところで1人が遠くの空を見ながら言った。

「雨が迫ってきてるのが見えます…!」

視線の先を見るとドス黒い雲が迫ってきていて、雨の幕がこちらにゆっくりと近づいてきているのが肉眼で見えるのだ。

雨が降る直前の空

「一旦中断して屋内に避難を…!」

言いかけたところであっという間に屋上に雨粒が打ちつけられた。

「ドラムセット濡らすな!」
「機材急いで運んで!」

叫び声が飛び交う。
ドラムセットはビニールシートをかけて中から数人で抑えていたが、あまりの強風にビニールシートの中は死に物狂いで耐える。

ブルーシートの内部

どれだけの時間そうしていただろうか。外から総合監督カズシさんの声が聞こえてきた。

「今日は中止!」

プロジェクトメンバーの顔に絶望の色が見え始める。
これで後がなくなった。9月25日が悪天候であれば想定していた撮影はできず、代案の屋内撮影となる。
そうなれば最高の作品は作れなくなる。全員が理解していた。

こうしてわずか数分しか撮影できなかった初日は終了した。

Chapter5 究極の賭け

2022年9月22日。
台風の影響で延期された撮影の振替日は9月25日だが、この日の雨天予報は変わらず。
総合監督カズシさんは代案の屋内撮影に切り替えるか、判断を迫られていた。
動画の編集をするのは彼であり、これ以上日程を後ろに倒せば編集の時間がなくなる。
だが、屋内で撮影した場合、屋外撮影より画が映えないことは、彼が一番よく理解していた。

「屋内の撮影にしますかね…。」

誰もが肩を落としたその時、彼は言った。

「10月2日に延期しよう。」

耳を疑った。延期した場合、編集に使える時間はわずか4日間。
その間別の業務ももちろんある。

「本当に大丈夫ですか?」

ここまで皆頑張ってきたんだからやっぱり最高のモノにしたいじゃない。賭けよう。

もし10月2日が雨だったら今度こそ屋内撮影にせざるを得ない。
編集に使える時間はわずか4日しかない。
それでも最高の画が撮れるかもしれないというわずかな可能性に、賭けることにした。

2022年10月2日。
天候は快晴。
全員の頭の中にあった雲一つないイメージ通りの空が、そこには広がっていた。

撮影当日の様子

こうして求めていた最高の画を撮ることに成功した。私たちは、賭けに勝ったのだ。

バックドロップも鮮やか

Chapter6 最後の4日間

最高の撮影を終えたプロジェクトメンバー。
だが、まだ全ての難が去ったわけではなかったのだ。
撮影の疲労も回復しない内に悪いニュースが飛び込んで来た。
総合監督のカズシさんが撮影した映像を確認したところ、手ブレが酷すぎて使えるレベルの素材がほとんどなかったというのだ。
今作のダンスパートはあえてジンバル(手ブレ補正するための機材)を使わず、手持ちで撮影して躍動感を出そうという趣旨で撮影したのだが、ダンス以外のパートもその流れで全て手持ちで撮ってしまい、画面を見ていると酔うほどのブレた映像になってしまっていた。

「まともな作品にならないかもしれない。」

最悪の事態が脳裏をよぎる。
ついに総合監督カズシさんからの連絡が途絶え、プロジェクトメンバーに不安が立ち込める。

そして10月4日。

「試作第一号です。」

メッセージと、1つのファイルが送られてきた。
そのファイルを開いた瞬間、メンバーの不安は一瞬で掻き消えた。
想像していた画を遥かに凌ぐクオリティの作品が画面に写っていた。
感動と驚きの声がLINE WORKSのトークルームを賑わしていく。

ここからより良い作品へと昇華すべく微修正を重ねていき、迎えた10月7日。
コクー社歌史上間違いなく最高傑作と言える作品、「What's "Your" Purpose?」は完成した。
NIKKEI全国社歌コンテストへの応募が完了したのは、締め切りの20分前のことだった。

時間が足りないと言い訳をすることもなく、数多の逆境を跳ね返し続けた。
コクーの行動指針「できない理由ではなく、できる方法を考える」を体現し続けた「コクー社歌プロジェクト2023」怒涛の1ヶ月はこうして幕を閉じた。

撮影当日のメンバー

最後に

はい!いかがだったでしょうか!
まるで文化祭の前日のような、しんどいけど楽しすぎる時間でした。
「全ての工程を自分たちで」という制約があるからこそ大変だったけど、その分他の企業だったら感じることができない達成感を味わうことができたと思っています。
業績に直結することはない業務だとしても、全力を注ぐことを良しとしてくれるコクーの文化は最高だと思うし、コクーで働けて幸せだと感じています。
そして今回の社歌制作にご協力いただいた全社員の皆さん、本当にありがとうございました。

長文お読みいただき、ありがとうございました。
最後にこんなドラマの末に生まれた最高傑作をご覧ください。

NIKKEI全国社歌コンテストの一般投票期間は11/4(金)12:00〜11/18(金)17:00です。
どなたでも1ブラウザにつき1日1回投票できます。
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