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アメリカの大学受験(3) 課外活動

アメリカの大学受験(1)点数について
アメリカの大学受験(2)エッセイについて
の続きになります。多分このあと、アメリカの受験システムそのもののこと、どうやってアプリケーション出すか、大学の選び方および学費のこと、あまり知られていない差別と戦う大学のこと、なんかを書くと思います。
(こんなことは?っていうリクエストありましたらお知らせ下さい、分かる範囲で調べてお答えします)

さて、ある程度以上の学校だとかなり重要視される「課外活動」。結局そこにその学生がどんなことに興味を持ち、どういう努力をしてきて(実行力とリーダーシップ)結果として出たのかでなかったのか(一応どんなものでも成果は認める社会)が見られます。おそらく、難関校ではこの部分が大きな判断基準ではないでしょうか。各地に説明に来る入試担当官も「あなたを表現する部分です、大事に書いて下さい」と言います。例え世間の認める「結果」が出なくても、その部分はエッセイで拾いましょう、というのが大学側の入試担当の人達にみえる姿勢だし、それが見えない大学に自分の子供を行かせようとは、やっぱり思いませんね。

よくいわれるのは「学業系の成績」「ボランティア」です。

うちの娘が日本の帰国子女入試の要項を何校かみてたんですが、なんていうんだろう、「結果」もってるひとだけ、的なものを感じまして、書けるものあるのかなぁ、と。「サイエンスフェアで受賞」とか「数学コンテストで全米で何位」って何万人のうちの何人の話じゃないかー。(それなら、アメリカでだって堂々とかけちゃうよね)

もちろんアメリカでは 様々な分野にて「表彰」という形で「この子は頑張ってきたよ」を示してあげよう、という動きも活発です。
うちの息子はロボティクス(日本で言えばロボコン)のチームに入っていますが、世界大会(アメリカだと州から2校くらいが行けるんですけど)で準備されていた賞の多さに私は驚きました。競技でのトップだけ、じゃなくて、たとえばアメリカにくるために募金してもらったけどそのためのプレゼンテーションがすばらしかった、とか、チームプレー(毎回全く知らない学校とチームを組むのです)で良いリーダーシップとってたとか、試合で上位に入れなかったけれどディフェンスの素晴らしさで他のチームに貢献した賞とか、果ては応援をもの凄く頑張ってたとかいろんな国のいろんなチームと仲良くしてたというのも表彰されます。一般には「結果」とされないかもしれない、でもその努力の過程に沢山の素晴らしいことがころがっている、それを拾ってあげようという気持ち。
そういう面白いものを出してきたら、私みたいな受験と関係無い人間でも、そういうことをやってきてる子供に会ってみたいと思うよね。

あとはボランティア。まぁ難関校に一発で入るくらいの子だと「NPO団体立ち上げて、これだけの子供達に関わった」みたいなことを書いたりね。←知り合いの、ハーバードに入った子の話。
ボランティアって、誰でも出来るけど これも「参加出来るか」がまず大事で。それから「どれだけ一生懸命やっているのか」「そこから学んだことがあるのか」がもっと大事なのは当たり前です。ここからが書いていいボランティア、ってのがないので、逆に書きにくい。あちらの欲しがっている生徒というのはあくまで推測なので、まぁ子供の考えを親がとりあえず精一杯引っ張り出す、ということをするだけですけど・・・

結局子供から大人になろうとしている年齢だから、社会をどう見てるかとか、どこで自分が社会参加出来るかとか考えてるなら積極的にその子を拾いましょう、って感じなのかな、と親としては思いますが。ま、数字より主観的な選び方になるからウェブサイトとかにはのってないけれど、数校合同の説明会にいらしてた有名私立の入試担当官数名のかたは、皆で言ってましたね、「お?この子は何をやるだろう?と思った子供は、大学に来てからも面白いことを始める確立が高いし、私達もそういう生徒を捜してる」って。

となると、高校生というより、もう大分前から 自分や家族という小さな世界から少しずつ外を見て考えて行くクセ、がないとこういうことは書けない、ともいいますね。難しいよねぇ。

(見出し写真はTulane Univ.という、これも難関校ですが、コミュニティに関わる事を大事にしているとうたっている学校のサイトからお借りしました。)

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