見出し画像

北部イギリスの旅(24)〜ゆっくりマンチェスター歩き

(このイギリス・アイルランド旅行記は以下に全部リンクがあります。よかったら。)

旅することでもnoteに記録するのでも、いい加減息切れ気味。という11日目。息子が交換留学(というのか?通っている学校のプログラムです)で滞在しているマンチェスターにやってきました。

大都市といってもイギリスの都市はこぢんまりしている感じがある。(あくまで個人的イメージです)歩こうと思えば結構歩けてしまいます。この日はホテルから旧市街に行くときのみタクシーを使いましたがあとは全部歩きです。

「金曜日は授業が午後1時におわる」と聞いていました。私達が滞在しているのが学校の構内といってもいいところにあるホテルなので「じゃぁ授業終わったらホテル集合」と話してその時点でいくつかの1日の予定が立ちました。
午前中に大学にあるミュージアムをみて、昼過ぎに息子と合流したら旧市街の観光(多分息子はどこも見てないはず)して、はやい夕飯を3人で食べてそれぞれ帰ればいいか、と。

ホテルロビーエリア、レセプションとその周りの椅子などがあるエリアは小さめで、パブ(さすがイギリス!)エリアとレストランエリアが1階の面積の3分の2くらいを占めています。イマドキのホテルデザイン(設計)だなぁ。でも設計の方向性はわかるし、人の出入りのしやすさや賑やかさ、それでも上手に外界と切り離された感じとか、好きな設計でした。
朝ご飯はトラディショナルイングリッシュブレックファストのビュッフェ版。控えめに取ろうと思ったのにこんなに取ってしまった(猛省)。タンパク質しっかり取って、夕方までのエネルギーとします。
ホテルから南はマンチェスター大学の建物が続きます。ホテルから一番近いこの建物は経済学部(ビジネススクール)とか数学の学部が主に使ってるらしい。
紅葉も綺麗。午前10時過ぎでしたが、学生も観光客も入り交じってけっこうな人の通りです。
(雨で写真が暗いので)見えにくいかもしれませんが、「アラン・チューリングビルディング」と書かれています。

前日ホテルに向かうタクシーのなかで「アラン・チューリング」ビルを夫が見つけたのです。そう、映画「イミテーション・ゲーム」で描かれたあの天才数学者・アラン・チューリングの名前を冠したビル。

映画を見ていない人は、こちらのWikiが彼の人生に詳しいのでどうぞ。(というか詳しすぎるかも 笑)簡単にいえば、第二次世界大戦時ドイツの暗号を解くため初めてのAIを作った人で、そういう意味では原爆よりも実践的に大戦を終わらせた人、とも言えるかもしれない。


チューリング・ビルを抜けて大通りにでると、向かい側にはマンチェスター大学の「ギフトショップ」笑 周辺はほぼ全部大学の建物。このギフトショップ正面(私達がいるほう)に目的地にしてるマンチェスター博物館があります。
入っていきなり圧巻の壺。。。説明書きをきちんと読んでないんですが(←使えない)作られた当初もそして今でも、この作品の美術的・歴史的価値を皆が認めているんでしょう。
「エジプトの黄金のミイラ展」をやっていた・・・のですが、もしかしたらあれは常設?すごい数の展示で、かつその視点がとても興味深かったです。
こちらは「イシスの像」美しいですね。

素晴らしい展示なのですが、だんだん見ているうちに複雑な気分になりました。これらは研究していた先生(分かりやすく言えばインディ・ジョーンズですね)が「持ち帰った」もの、結果的に盗掘と変わらないじゃないか、という気持ちがどんどん出てきました。エジプトのミイラやその他のものに限らず、他の国からもってきた(当時は植民地だったのでイギリス領だという考えだったのでしょうが)ものが一部では並んでいて、見ていてちょっと苦しくなってしまいました。
でももちろん、単に個人的な印象です。過去にそういう政策がとられていた国だということは知っているし、過去のことはもうなんとも言えないけれど。それに「ただ盗掘されて失われるよりちゃんと価値を確認し保存する」という見方だって出来ます。でも個人的にはいつかこれらが元の場所の政府とか美術館に戻されることを願っています。

この博物館はつまり、いろんな教授たちがそれぞれの研究分野で集めたりしたものを展示しています。そういう意味ではどのエリアも興味深い掘り下げ方がしてあり、ちょっとやそっとの時間では見切れません。

こちらは恐竜などの研究結果が並んでいるエリア。ホッとするんですが、展示物には模型をつくった先生(あるいはその教室のひと)のユーモアというか世界観がでていて、純粋な興味は誰かの楽しい気持ちを引き出すんだなと。
・・・でもこれはやり過ぎでは?大笑 あまりのインパクトに写真をとって速攻、子供達に送ってしまった。

さて、午後1時に授業が終わると息子がいっていたので昼過ぎに部屋にもどってちょっと休んでいたら、「これから寮に戻って洗濯と買い物を済ませてから行く」という息子からのテキストが・・・・ねぇ、親が海越えてきてるのは勝手にやってることで俺には関係ない、くらいの気分よね、君は・・・💢

まぁ言っても仕方ないので、オットと旧市街の観光にいくか、と話しタクシー移動しました。

じゃじゃーん、目的地は「ナショナル・フットボール・ミュージアム」。でも周りにいくつか観光できそうなところもあるので、それらを先に見に行くことに。
フットボール・ミュージアムのすぐ裏手(北側)には350年も公共図書館として機能してるというチェタム(アメリカ発音だとチェサム?)図書館。残念ながら地球の歩き方には載ってなくて、でも旅関係の英語サイトでは絶賛されてる。見たい〜!と思ったけれど今はチェタム音楽院の一部です。学校の一部なので見学は予約のみ(がっかり。知ってればなぁ)。
このライブラリーの簡単な歴史はこちらから、ライブラリー見学予約はこちらから取れます。
ついでにいうと、この日は音楽院でのイベントのため閉館でした。ま、この日のご縁はなかったのね。仕方ないです。
んじゃぁ、ということでさらに隣接しているマンチェスター大聖堂へ。雨がずっと降っていて当にイギリスの秋・・・笑
でも大聖堂といってもこれまで訪れたところよりはこぢんまり・・・もともと(8世紀)は町中の教会だったそうです。入り口を探してうろうろ。
カテドラルの時計塔、見事です。(でも再建されたのは19世紀。イギリスにしてはそこまで古くない)このカテドラルは第二次世界大戦時はドイツの空爆を、そして1996年にはIRAの無差別テロで大分建物に損傷があったらしい。
入場は南側の入り口から、って書かれているので回ったのに今度は東側からって書かれてるよ・・・どこ??
え、あれはガンジーさん?????
ガンジーさんでした。なんでここに?と思ってしらべたら、こんなpdfを発見。(日本語で短いので良かったら見て下さい)2017年マンチェスター・アリーナのコンサート後の自爆テロで多数のひとがなくなったことをきっかけに、このガンジー像が建てられたようですね。
1996年のIRA無差別テロもこのカテドラル付近で起きた、というのも理由にあるのでしょうか。
ちなみに入り口はここでもない・・・「回れ」ってまたかかれてるよ、しくしく。
やっと入れました(最初に着いたところから右回りにまわったんだけど、結局ほぼ一周した形に(^_^;)まぁガンジーさんに会えたからいいか。)ここも寄付金は電子マネー(クレジットカードやapple payみたいな仕組み)でOK. 日本の神社庁さーん〜!!!是非導入を・・・
ステンドグラスって多くが宗教的な図柄だと思うのだけど、これはかなり現代絵画っぽいです。The Fire Window in the Regiment Chapel 日本語にすると「連隊礼拝堂の”火災の窓”」とでもなるでしょうか。第二次対戦時のドイツの空爆でほとんどの古いステンドグラスは破壊され、その時のことを描いたステンドグラスになっているようです。
沢山の天使の羽が飾られています。
こちらも週末のイベントのための準備中でした。なにか宗教の絡むイベントがある週末だったのかな?と今ごろ気付く。
さて(オットが)いきたかったフットボール・ミュージアムです。
プレミアリーグの優勝杯ですね。最近はマンチェスター・シティがよく勝っています(下にここ数年の結果を添付しておきます)。マンチェスター・ユナイテッドが勝っていた時期もありますよね。
イギリスの人は本当にサッカーがすき。そして一方では「全く見ない、興味無い」ってひとも結構います大笑
すごく大きなミュージアムで、文字通り子供から大人まで楽しく見ていました。
やっと息子から連絡が。夕飯を一緒に食べよう、ということで息子はバスで市街にでてくることに。私達も待ち合わせ場所に向かって歩き始めます。
19世紀から急激に工業化でお金が雪崩れ込んだ街らしく、立派なネオゴシックのたてものが沢山。
この古いパブでのごはんにしよう、と決めてました。ミスタートーマスのチョップハウス。

たしか地球の歩き方に紹介されてたんだと思う・・・・笑(もう自力で調べるのに疲れた私ww)

店内はこんな感じ。パブカウンターは入ってすぐのところにあって、そこでも立ち飲み可(イギリスのパブっぽい)。
とりあえずパイントでペールエールを。なんていうブリュワリーのかは分からなかった。
息子はチョップのお店だからと12オンス(400gくらい?)のチョップ。美味しかった〜!!!(必ずみんな味見する家族ww)
私はこの店特製のコーンビーフを。オリジナルレシピで作るのに10日かかるんだとか(まじか。ソースの事かしら)。下にチップス(こちらのポテトフライ)や野菜の層が。かかっているのはBBQソースみたいな甘辛ソース。てっぺんにポーチドエッグってのがイギリスらしい。
オットは「ステーキ&エールパイ」だったと思う・・・・コンパクトに見えてかなりのボリューム。こちらも美味しゅうございました。
お腹がいっぱいになったので帰ります。息子はピカデリーのあたりからバスに乗ることに。私達はホテルまで30分くらいだから、と歩いて戻りました。この丸い建物は市の図書館、市役所なんかの並びにあります。(もう閉館時間だったけど)
ミッドランドホテル、マンチェスターの由緒正しき?立派なホテルです。(取ろうと思えば取れたけど、私が古い建物に寝泊まりというのをあまり好きじゃないので止めましたww)

まぁ歩いたと言っても1日で4マイルくらい?
夜は部屋でイミテーション・ゲームを見ました。なんていうか、こういう天才の人って・・・生き辛いだろうねぇ。

12日目はイギリス最終日になります。

この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

サポート戴けるのはすっごくうれしいです。自分の「書くこと」を磨く励みにします。また、私からも他の素敵な作品へのサポートとして還元させてまいります。