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雷に打たれて走る

ズゴーーーーーン!

雷に打たれた感じ。

そうか、そうだったのか。

全部、自分だった。

何でみんな同じタイミングで同じようなことするんだろ?

周りの声があちこちから妙に自分を取り囲んでくるのはなんで?と、考えるともなしに考えていた。

謎のタイミングで雷に打たれて、強烈に腑に落ちた。

あ、これ、自分だわ。

自分の中で反響してただけなのか。

エネルギーを奪い奪われる世界、というものがはっきりと感じられた。

そんな世界の演者である自分のこともはっきりと感じられた。

自分だけで満たされている世界には、エネルギーを奪う人も奪われる人もいない。

全て、自分が発端、自分が結論。

ありがとう、感謝。

ただそれだけの世界。

ひとりでお散歩して、ひとりで満たされていた日曜日。

世界は、ただただ素晴らしかった。

たぶん、世界は依然としてありのままに存在しているだけなんだろうけど、私の心に映るものは、まるっと変わった。

本当に、自分が世界で、世界は自分なんだ。

薄っすらと感じていたものの先に、求めていたものはちゃんと用意されていたんだなあ。

愛だね、愛。

ちょっと前に読んだ本の中に「時薬」という言葉があった。

それ以来、その言葉が勝手に心にピン留めされていて、時薬がなんなの?と気になっていたのだけれど、なるほど、そういうことか。

時間をかけると、人生はよりドラマチックになる。

おかげで、その物語は彩り豊かなものになる。

盛大なひとり芝居だ、笑っちゃう。


雷に打たれた勢いで、走り書き。

衝撃が消え去る前に。

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