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【合格体験記】育休中にシステムアーキテクト試験に合格した話

第一子育休中に高度情報処理技術者試験のシステムアーキテクト試験に合格しました🎉
本記事ではその振り返りを行います。
本記事には育休中に限った内容は記載していないため、システムアーキテクト試験に興味がある方なら誰でもお読みいただけます。
勉強方法そのものや、育休中の勉強のコツなどに興味がある方は、受験直後に書いた記事をご覧ください〜!


試験結果振り返り

育休中の2024年4月に受験し、その後育休が終了して仕事や育児や家事に追われる日々が続き、受験したことを忘れかけていた7月に合格発表が行われました。
マイページから結果を確認したところ、なんと合格していました!

試験結果。合格の文字が見えた時は素直に嬉しかったです!


各区分の振り返りです。

  • 午前I、午前 II

    • 自己採点通りの点数だったので特に驚きはなかったです。

  • 午後I

    • 99点というのにはびっくりしました。

    • あまり覚えていないですが当時の問題用紙のメモを見るとやや迷いながら埋めた欄もあったようでしたが、求められている解答ができていたようです。

    • 逆に1点は何の減点でしょうか…🤔?

  • 午後II

    • Aをいただけました!

    • 受験直後の振り返りでは文字数が下限ギリギリになってしまいマズいと思っていましたが、問題なかったようです。

午後II(論述)のコツ

ここからは、午後IIの論述について合格につながった工夫やコツを挙げていきます。

なお、受験体験記に書いた内容と重複する部分もありますが、大事なことは何回書いても良いという精神で記載します!

論述対策には「システムアーキテクト 合格論文の書き方・事例集」という書籍が大変参考になりました。
本書籍の内容をベースにした上で、特に重要だと思った点や私が行った工夫などについて記載していきます。


【事前準備編】

まずは試験の事前準備編です。

論述内容を第三者にレビューしてもらう

論述対策の中で第三者(先輩)にレビューしていただいて納得のいく論文を1本書き上げました。
この経験があったからこそ合格できたと言っても過言ではないです!(先輩に感謝感謝です🙏)
私の場合はセルフレビューには限界があり、よく読むと話の筋が通っていない部分について目を瞑ってしまったり、変に脚色を入れたために違和感を抱かせる内容になっている部分に気づいていなかったりしました。
論述したシステムの前提知識を持っていない方にレビューしていただくことで、誰が読んでも理解できる論述の書き方が分かるようになり、独りよがりな論述から脱することができました


経験の棚卸しをする

どんなテーマが出題されても対応できるように、過去のプロジェクトの棚卸しを行って論述の材料を用意しておきました。
棚卸しに使ったフレームワーク(表)は受験体験記に記載していますので、ご興味ある方はご覧下さい。

なお、令和6年度試験では以下の2問が出題されました。

  • 問1「人手によってしか実現できないと考えていた業務への先端技術の適用について」

  • 問2「バッチ処理の設計について」

私は問2を選択して記述しました。
棚卸しの中でバッチシステム開発のプロジェクトについても詳細に洗い出していたおかげで、スムーズに論述のストーリーを組み立てることができました。


設問ア用の定型文を用意する


棚卸しと関連して、設問ア用の文章(業務概要とシステム概要)は迷わずスラスラと書けるように練習していました。
この定型文の活用方法については、後述の試験当日編で説明します。

【試験当日編】

次に試験当日編です。
試験中に私が行った工夫について説明します。

とにかく時間内に文章を書き上げる

これに尽きます。
合格して思ったのは、論述の内容も大切ですが、とにかく時間内に書き切れるかどうかが合否を分ける大きな壁かもしれないということです。
文章の途中で終わってしまった…という事態を避けるために、しっかり計画を立ててタイムマネジメントをしました。
計画通りに行かない場合でも、時間が来たら切り上げて後で挽回する方針で進めました。
実際に設問イの記入で詰まりましたが、時間が来たので後回しにし、最後に戻ってきて書き上げました。
もし設問イでずっと詰まっていたら他の章が不完全な文章になっていたと思います。

出題の趣旨通りに論述する

出題内容をよく読み、論述すべきポイントを整理してストーリーを構成しました。
具体的な整理・構成方法については書籍「システムアーキテクト 合格論文の書き方・事例集」に説明を譲ります。

なお、令和6年度試験の午後IIの出題趣旨を確認したところ、以下を論述することが求められていたようです。

  • 具体的に論述すること

  • 業務内容を把握する能力

  • 要求内容に対して効果的な技術を適用する能力

改めて振り返ると、上記を満たす文章が書けていたのだと思います。
なお「要求内容に対して効果的な技術」というのは、決して高度な技術でなくても良いのだと気づきました。
実際に私が記載した内容は、難易度の高いシステムをバリバリ設計したぞ!というサクセスストーリーではなく、いちエンジニアとして一般的なシステムを一般的に設計したという内容です。
ただ、一般的な設計といってもこの世に全く同じ設計は無く、誰しも一つは自分なりに設計の工夫をしているはずなので、その工夫を論文趣旨に沿って表現出来れば合格できることが分かりました。


設問とは逆順で記入する

論述のストーリー作成時は設問順に考えて話の筋が一本通るようにしましたが、記入時には設問ウ→イ→アの順番で着手するようにしました。
こうすることで様々なメリットがありました。
※あくまで私にはこのやり方が合っていただけで、人によっては設問順の方が書きやすいと思いますので、こういう例もあるんだな〜という参考程度にお読みください。

1つ目のメリットは、設問イやウで問われがちな課題と工夫について、時間切れで工夫を書ききれない事態を防げたことです。
工夫を書ききれないことはとても痛手だと考えています。
なぜなら、私の考えでは、システムの課題はシステムアーキテクトでなくても見つけやすいですが、工夫して課題を解決に導く部分はシステムアーキテクトの腕の見せ所となるためです。

2つ目のメリットは、設問イやウの内容を元に設問アの内容をカスタマイズできたことです。
事前準備編で触れた通り、設問アは定型文を用意していましたが、設問イやウの内容に応じて記載すべきキーワードを取捨選択できるようにしていました。
ストーリー構成の時に設問アに書くべきこと(業務の特性やシステムの制約など)は十分に検討していても、実際に論述を記入し始めてたところ文字数を増やす目的で話を膨らませるケースがあると思います。
このケースでも逆順に書くことで、内容に応じて設問アに書くべきキーワードを調整できました。
もし設問ア→イ→ウの順番で書いていたら、アを大幅に消して修正する必要が出てきてしまい、タイムロスになりますし気持ち的にもとても焦ったと思います。
設問アで記載したキーワードが設問イやウでも効果的に登場するように心がけることで、うまく伏線回収できている文章にすることを目指しました。


3つ目のメリットは、スラスラと書ける設問アを最後にすることで心理的余裕を保てたことです。
言い換えると、書き終わり時間が不確実な設問イやウに優先して取り掛かり、確実な設問アは後回しにするという作戦です。
設問イやウが予想外に手こずったときでも、設問アは大体何分で書き切れるという目処が立っているため、設問アに移るタイミングと戻ってくるタイミングをコントロールすることができ、必要以上に焦らずに済みました。
(余談ですが、この「不確実性の高い課題から取り掛かる」という作戦はソフトウェア開発にも通ずるところがあると思いました。つい確実な課題から片付けたくなりますが、不確実な課題から着手した方がトータルのメリットは大きいということは良くあると思います。)


以上に述べたコツ・工夫があったからこそ、合格に繋がったと考えています。

おわりに


本記事では、システムアーキテクト試験に合格した後の振り返りと、午後II(論述)のコツについてまとめました。
この体験談が誰かのお役に立つと嬉しいです。

なお、現在は育休終了しているため、育休中の学びに関する記事は本記事で最後となります。
今後は社会人の学びの記録として記事を書いていきたいと思います。
今後の展望ですが、午前I試験の免除期間のうちにプロジェクトマネージャー試験かデータベーススペシャリスト試験を取りたいな〜と考えていますが、
仕事と育児と家事に追われる日々で、なかなか自己研鑽の時間が取れていません…😭
生活のリズムが整ってきたら、少しずつ時間を見つけて自分のペースでコツコツと努力を重ねていこうと思います。

お読みいただきありがとうございました!


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