新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

まだ生きている。

177.まだ生きてる

フィンランド語で、英語のハウ・アー・ユー? にあたる表現はミタ・クールー? である。返答はどうだろう?

英語だと、ファイン、サンキューがふつうだろうか。それに対するのは、フィンランド語ならキートス、ヒュヴァー。あるいは、イハン・ヒュヴァーといったところ。

でも、こういった社交上の定型文をフィンランド人はさほど重視していない印象がある。たいして親しくない間柄ならともかく、仮に「調子はどう?」と親しい友人に尋ねれば、「まあまあ」とか「いまいち」とかその時々のコンディションに応じた素直な反応が返ってくるのではないか。

そこで思い出すのは、かつてmoiでフィンランド語クラスを主宰していたリーサ先生のことだ。「ミタ・クールー?」と軽くあいさつがわりに尋ねると、

オレン・ヴィエラ・エロッサ

と答えてニヤッと笑うのがいつものパターンだった。オレン・ヴィエラ・エロッサ、つまり「まだ生きてるよ」である。そしていま、ぼくはこの「オレン・ヴィエラ・エロッサ」という生存確認のフレーズがとても恋しい。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、ぼくらにとって「死」はこれまで以上に身近なものとなった。すくなくとも、場合によっては「死」をもたらすことになる見えないウイルスの存在は、ぼくらにとって他人事ではなくなった。21世紀型メメント・モリの到来。

でも、いや、だからこそ、ひさしぶりに会うことが叶った友人とは「ミタ・クールー?」「オレン・ヴィエラ・エロッサ」、まだ生きてるぜと満面の笑顔で言い合いたいのだ。

この続きをみるには

この続き: 1,214文字 / 画像1枚
記事を購入する

まだ生きている。

岩間 洋介|moicafe.com

100円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
岩間 洋介|moicafe.com

サポートいただいた金額は、すべて高齢者や子育て中のみなさん、お仕事で疲れているみなさんのための新たな居場所づくりの経費として大切に使わせて頂きます。

Kiitos!!!
日本で初めてのフィンランドに特化したポータルサイトを2021年春に公開。また、CSRとして北欧流居場所づくりの試み「喫茶ひとりじかん」をMUJIの協力の下開催しています。2002年から2019年まで東京(荻窪→吉祥寺)にて北欧カフェ「moi(モイ)」を経営していました。