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てんちゃん、おはよ。【1】〜出会いと名づけ〜

あなたはスナネズミという生き物をご存知だろうか。

2018年の春、
我が家にスナネズミがやってきた。

2回目の転職をして一年が経とうとしていた当時、
一人暮らしのさびしさからか、
ペットを飼いたいと思うようになった。

スナネズミの存在は知っていた。

飼うなら小動物がいいな。
ていうか、
スナネズミがいいな。
そう最初から決めていた。

スナネズミ。
ペットショップでは、
カラージャービルという名で紹介されることも多い。
ハムスターより少し大きめで、
しっぽは長くて愛らしい。

ネットで調べて、
どうやら横浜のペットショップにいるらしい。
東京の西側から、
はるばる足を運んだ。

“てんちゃん”との出会いはその時だった。

真っ白な体に、
ルビーのような赤い目。

すぐに心を奪われた。
時間がすごくゆっくりに感じたが、
10分くらいは彼女に釘づけだったと思う。

ふと見やると、
他のケージには多色多様な仲間たち。

薄茶色の子もカワイイな。
ライトグレーの子もキレイ。

カラージャービル
¥2,280

ふぅん。

この、ひとつひとつの命に、
値段がつけられていることに、
一抹の引っかかりを感じながらも、
私は再びあの子のもとへ。

SALE カラージャービル(アルビノ)
¥1,980

SALEの4文字が、
こんなにもかなしく見えたことは、ない。

奇妙な使命感を勝手に抱き、
私は店員さんを探して店内を見渡していた。

店員さんに教わりながら、
慣れないながらに飼育セットを揃え、
“彼女”とともに家路につく。

白いティッシュボックスほどの大きさの箱。
ちいさな命のぬくもりを感じながら、
やさしく大切に両手で抱え、
横浜から東京の西へ向かう電車に揺られる。

「今日から私がこの子を守るんだ。」

先ほど抱いたヘンテコな使命感はいまだにあって、
ひとつのちいさな命の責任を負うという現実に、
少し震えた。

名前、何がいいかなぁ。
なんとなく、日本のものがいいナァ。

(写真は家に来て数日後)

ふと“彼女”を見ると、
ビヨーンと体を伸ばしてまどろんでいた。

なんか…
揚げる前の天ぷら(海老天)に似てる…。

…………てんぷら。

そうして、
彼女の名前は「てんぷら」になった。

ようこそ我が家へ、
“てんちゃん”。

てんちゃんは齧るのが大好き。
ガジガジ用に、
お菓子の箱とかあげると、
ものの見事に刻みます。

カッカッカッカッ…。

お、今日もやってるね!

ん?

(ガジり材を与えてるにも関わらず、
気づいたらケージ内のプラスチックは、
無残にもガジられてて、
数日でただのプラくずと化しました。。)

→【2】に続く。

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