『カッコウの許嫁』2シーズン24話を観たあと、原作を読み、物語の作り方を考える
このアニメ、2022年4月から10月まで連続2クールで、放送されていた。
Amazon プライムビデオで視聴。
(扉絵の画像はSAMPLEマーク入り)
今時の声優さんは、踊らなければならない
禰豆子がガンバッて踊っている😊
OP『凸凹 吉岡聖恵』 作詞作曲:長屋晴子(緑黄色社会)
2022年にスマッシュヒット
アニメ感想
Amazonプライムビデオのお勧めで観てみると、連続2クール24話。
この物語は、原作の設定が肝だと思う。
なかなかありえない前提(これに尽きると思う)で、日常系のお話が進んでいくため、途中で中弛みするが、それをどう引っ張って行くのかと思い観ていたら、夏休みにタイミングを被せ、お金持ち設定のヒロインの別荘で(安全な)トラブルを発生させて行く。
毎回登場するのは男子1人と女子3人、そのパターンもコミックには良くあるお話。
明らかな恋敵は存在せず、男子1人に女子の3人の気持ちは、中途半端でモヤモヤ気分のまま24話が終わる。
原作では第6〜7巻あたりまでのお話。ヒロインが探している兄はアニメの後半で話には出てくるものの、最後まで登場しないまま終了する。
16巻まで発売されているコミックは連載中。
最近日常系の小説を書いているので、このアニメの主人公たちが物語の中で『話をどう盛り上げていくのか』『視聴者に何を期待させながら次に繋げていくのか』を観ていたが、日常系の中で視聴者を惹きつけ続けるのは難しい。
(『この物語が日常系なの?』というツッコミは無しで😅 『宇宙人、未来人、異世界人、超能力者』が出てこない限り、MOH的には日常系のお話😄)
日常系がゆえ、安心して観ていられるのだが「次回も絶対観たい」とまではモチベーションが上がらない。
日常系の『物語』を継続して観たり読んだりしてもらうためにはユニークな設定、ちょっとした非日常的な出来事を要所々々に折り込まないと、興味を持ち続けてもらうのが難しいことを感じる。
原作コミックの感想
いつもであれば、2クールを続けて観ればお腹いっぱいだが、原作が気になるので読んでみた。
アニメ化の常で『みんな良い子』のところも、原作コミックでは登場人物の内面(黒いところ)も描かれている。
海野 凪の幼馴染キャラクターも登場し、女の子4人が一人の男子を巡るバトル。
その描写を表立ったバトルにはせず、心理戦を読者に感じさせるのが、この作者の上手いところ。
血の繋がっていない兄妹である海野 幸が一歩リードし、他の女子に「幸が最大のライバル」と言わせるところも面白い。
少年マンガの連載だが、全体の作りは少女マンガを感じさせる。
作者の性別と作品に関係はないとは思うが、気持ちの移ろいや現し方は女性作家ならでは、なのかも知れない。
人数的にはハーレム状態なのだが、それを感じさせない作りも巧み。
中身的にはグチャグチャなのだが…
思うところ
どんな物語であっても、読者の気持ちに満足感を届けようとすれば、登場人物の気持ちや揺らぎ、それと(少しでも)精神的な成長を書き表すことが必要だと、最近思う。
自分が精神的に経験したことや見知ったことがベースになり、多少なりとも自分の中身を曝け出して、それを冷静に見つめて書き表すことは難しい。
そんなことを思いながら、新しい小説を書き始めている。
MOH