RUN/ラン(2020年ホラー映画)後半の捻りが「なるほど〜」と
夏頃から観ようと思ったまま秋も半ば、ようやく観ることができた。
タイトルの”RUN”は、「走る」ではなく「逃げる」。
雑感
良く似たストーリーの作品を、観たり読んだりしていると思う。
限られた舞台の中での演技に、少し飽きそうになる。
この映画の良いところ
(1)上映時間90分
主な登場人物は親子二人だけで、舞台も家の中が大半。これで120分以上の映画だとダレてしまう。
(2)異常に束縛する毒親の話だと思っていたら…
毒を使って拘束するが、それ以上にとんでもないことが、始まってから60分あたりで明らかになる。
(3)物語の後日談(7年後)が秀逸
7年後、主人公は普通の暮らしをしており、余裕を持って毒親に会いに行くのかと思いきや…
毒親の異常に気がついた子供が、その環境からなんとか逃げようとする物語は、映画に限らず、小説やコミックにもあるストーリー。
そのような物語は「どうやって逃げ出すのか?」が主題となり、それが分かると一気にラストへ向かうのだが、この映画はそこから捻りを加えているところが、評論家から良い評価を得たのだと思う。
毒親に関するネタバレを、残り1/3のところで披露してからは、舞台が家の外に変わり、物語が物理的に動き始めるところも観客を飽きさせないところだと思う。
7年後のシーン、観ていて「主人公が会う必要があるの?」と思いながら観ていると、最後に意外な行動が…
ここだけは、読めなかった。
安全安心のクレジットロール直前、観客に「アレッ?」と思わせる意外性。
2分間の短編映画をYouTubeで24時間百万回再生を記録したあと、Google Creative Lab に招待され、2年間働いたことのある アニーシュ・チャガンティ監督の巧みさが伝わってくる。
MOH