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発想力の勝負か、発言力の誇示か。

ミーティングでもブレインストーミングでもアイデアフラッシュでもなんでもいいのだが、まあとにかく打合せや会議が世の中にはたくさんある。
日本の会議が多すぎるとかそういった話ではなく、たくさんあるからこそ、会議のテクニックとかがいろいろ出回るんだろうなぁ、と。「勝てる会議」とか「会議力」とかビジネス本出てないですか?調べてないけど。

ちなみに単なる報告会議であれば別だが、アイデアを出し合う会議だと、「誰のアイデアがよいか、どのアイデアに乗っかるか」の争いとなる。誰もが納得する非の打ち所がないアイデアが出て、全員一致で「よし、それで行こう!」となるのならば完璧だが、そうならないことのほうが多い。
そういう場のパラメータとしては「決定力=発想力×発言力」となるからである。すなわち、優れた発想力があっても発言力が低いと決定に至らず、至らないので隅っこをつつかれだすということになる。
「アイデアは悪くないんだけどね~、●●業界から見た時のクレームが気になるかな~」みたいなケチがつきだすとヤバい。その意見が発言力のある人のものであった場合、たちどころに「私もそう思ってました」「やはりクライアント的にクレームの可能性は排除したいので」みたいなフォロワーが生まれて闇に葬り去られるのである。

そのため、新人などはよほど優れた発想でないと太刀打ちできない。しかし発言力が絡むということは、逆に言うと「つまんねえアイデアでも、発言力の強さで押し通れる」ということでもある。「タレントの●●に商品持たせてギャグやらせるのはどうだろう?」「(えっ…寒…)」となっていてもそこに発言力があると決定したりする。まあ一流どころのクリエイター会議とかではどうなのか知らないが。たぶんそういう場だとそもそも発想力も発言力も兼ね備えているカリスマがいるんじゃないかと思う。まあそうなるとますます他の人の意見は出しづらくなるが…ただそういう人が柔軟であれば発想力だけのアイデアを拾って、発言力で後押ししてくれたりもあるのかもしれない。ドラマとかだとだいたいその手柄も自分が考えたことにして持っていかれたりするが。

アイデア会議だと「この場は立場とか関係なく、いいアイデアが全てだから、みんな好きに発言してほしい」といった発言がリーダーから出るイメージだが、これが飲み会で社長が言う「今日は無礼講」と同じで、実際は立場がめちゃくちゃ関係ある場合もあるので注意が必要だ。逆に言うと、本当に各自が思うことを自由に発言できるような会議ができているなら、いいものも生まれやすいだろうと推測する。身の回りでは聞いたこたぁないんですが。

まあ発言力がなかった人がだんだんと立場が上がって手に入れることもあるし、発想力がずば抜けていて実績を積み上げた結果、発言力を手に入れる人もいるだろう。そういうのは社内でみんな認識している話なのでいいのだが、たまに「誰かが連れてきた謎の人物の発言力が妙に強い」ということがあり、これは困る。自分も経験があるが、そういう人はやたらと極論を言う。「こういう層の客はみんな●●だから■■さえ出しとけばいいんだよ」みたいな。

ああいう人、なんで生活が成り立つんだろうな…と思うけど、「自信満々な人には何故か従ってしまう」という気質が結構あるよなー、日本人。自分もだが。

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