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レトロに浸りたくても浸れない現代ゲーマー

ファミコン生誕35周年!とかやってるのを見て思ったが、自分のゲーム歴もそれくらいあることになる。厳密に言うとパソコンでのゲームもやっていたのでもう少し長いくらい。

初期は本当に容量が少なかったので、今の感覚でいうと信じられないくらいの話が良く出てくる。「初代ドラクエは64KBしかなかった」とか。今スマホで1枚写真を撮ってみると平気で2MB~3MB、SDカード容量で64GBとかとかいくことから考えると、その差はとんでもない。なにせ1000KB=1MB、1000MB=1GBであるからして、64KBなんてほんとハナクソみたいな容量である。

まあ別にこれ「昔は少ない容量でも創意工夫で面白くしていたのに今ときたら…」みたいなレトロ礼賛の話じゃなくて。
ただやっぱり思い出が乗っかる分、「昔のゲームやりたい」と思うことはあるわけですよ。龍が如く7でもゲーセン行ったら「スペースハリアー」とか「アウトラン」とか往年の名作がプレイできるので思わずやったもんね。

で、これがさらに昔にさかのぼると、アクションゲームはさらに単純になり、アドベンチャーゲームはギザギザの静止画だった。
「でもゲーム性という本質は昔から変わってない!さらに今のゲームにないアイデアがあったり源流となる魅力がある!」
と、レトロゲーム好きだとそういうことを思ったりするわけだ。確かに昔のゲームの雰囲気や懐かしさは何物にも代えがたい。自分も好きだ。ただ、「がっつりプレイするかというとSORETOKORETOWABETSU(ⓒCOWCOW)」というのがある。

基本的にレトロゲームというのは「味がある」「懐かしい」のプラスポイントと「不親切」「高難度」というマイナスポイントがある。そして結構このマイナスポイントのほうが強い。

当時はクソゲーという言葉すらないが、それをいいことに超クソゲーがはびこっていた。ゲームとしては高い評価を受けていても、実は謎解きの難易度がとんでもなかったり。ただあまりにとんでもなくて有名になったのでマイナス分がなかったことにされてたり。
例えば、「ハイドライド2」というゲームでは検索するとすぐ「レッドクリスタル」の話が出てくる。それは、あるアイテムを手に入れるために、なんの変哲もない彫像に急に攻撃魔法(しかもゲーム内ではあまり役に立たない死にスキル)をぶち当てる必要がある、というものだ。ノーヒントで。ただこれは「開発が修羅場でヒントを入れ忘れた」ということが語られていた。とはいえ当時はアップデートなどあるわけもなく、わからないまま諦めた人もたくさんいたと思われる。
自分はそもそもそこまで行けなかったが…。まあ当時はこのゲームもむしろ名作の部類であった。難易度の異常さもあくまで今の基準に当てはめれば、というだけで。

ただ、SWITCHなどで昔のゲームでクイックセーブができるようになったり、巻き戻しプレイができるようになったことで、理不尽な難易度もある程度割り切って楽しめるようになっている。レトロゲームを本気で楽しんでいる人からすれば邪道だろうが、そもそもそういうプレイができてようやくまともにできる難易度だったりもするので、個人的には歓迎だ。

レトロゲームって、確実に懐かしいものではあるけど、今やっても充分楽しいとは限らないものだ。だって一瞬で美麗グラフィックが表示される時代に、画面を描くだけで20秒とか待つわけだから。人間、やはり環境に慣れてしまうものだよなぁ。
ただそれでもたまにレトロアドベンチャーゲームはやってみたくなる。
いちいち「ドア アケル」「カベ タタク」とか入力する煩わしさをもう一度…ってこれはマゾ的な感覚なのだろうか。

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