日本とノルウェーのシシャモ漁
◉日本とノルウェーのシシャモ漁について、興味深い記事が。シシャモはアイヌ語由来の名前で、漢字で書くと柳葉魚。キュウリウオ目キュウリウオ科に属する魚で、鮭のように川で産卵・孵化して海に戻り、成長後に川に戻る遡河回遊魚です。海で産卵して川で成長するウナギとは、ちょっと違います。日本固有種で、カラフトシシャモ(カペリン)とは、よく似ていますが別種。もう、絶滅危惧種のレベルで減っています。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、シシャモではなくカラフトシシャモのカペリンですね。
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シシャモに関しては、漁業の専門家である勝川俊雄氏がたびたび、日本の漁業について批判しています。クロマグロやウナギといっしょで、数が減りすぎていて危険な種類でも、実際の漁獲量よりはるかに多い漁獲枠を設定し、ちっとも制限になっていない、ポーズだというのがわかります。漁獲枠でも何でもないです。結果、シシャモはドンドン数が減って、もう数十キロしか獲れないレベルに。日本固有種を滅ぼす気か、と。
けっきょく、卵を食べたり、未成熟種を食するのは、漁獲量に大ダメージを与えるのですが。子持ちシシャモをありがたがる文化が、こういう状況を生んだ面があるでしょう。キャビアにしても、数の子にしてもそうですが。現在はオスのカペリンに、傷が付いたメスの卵を注入してる状況です。正直、あの卵をありがたがる文化も、日本的でダメだなと。数の子とか、そこまで美味しいと思いませんし。イクラ丼とか、人造イクラで充分ですし。
自分はウニや辛子明太子が好きですが、養殖も盛んなウニはともかく、明太子の原料のスケトウダラの漁獲量も減っており、コチラも乱獲が指摘されます。中国や北朝鮮に責任転嫁する前に、もうちょっと科学的な漁業を導入しないと、これらの漁獲量も目に見えて落ちていくでしょう。なのに未利用魚とかいって、小型の鯖まで加工してたら、マジに滅びます。禁漁すれば資源は回復する、これはハタハタ漁などでも証明され、動きません。
けっきょく、他国との比較で、日本のおかしさ……というか水産庁のおかしさが、バレちゃうんですよね。言い訳だけはいっちょ前で、海水温が〜中国が〜と、責任転嫁する。捕鯨に関しても、悪手を指し続けて、問題を拗らせた部分も。けっきょく、国際政治に強い安倍晋三元総理の指揮の下、国際捕鯨委員会(IWC)から脱退しつつアドバイザーとしては留まり、でも捕鯨国の別組織と連帯する、絶妙な一手ですっかりIWCは過去の物に。でも、日本での実務は相変わらずダメダメ。
けっきょく、日本は農業にしても漁業にしても、まだ数が多すぎて、それが族議員の票田になってるウチは、いつもの柵でズルズルベッタリで、変わらないのでしょう。ある程度の数まで減れば、食の安全保障の意味で、農業も漁業も補助金で一定量を確保しつつコントロールする、今の歪な状況が続くでしょう。バカバカしい話ですが、和を以て貴しとなすの、八方美人の国ですから。
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