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noteの書き方

自分は割と長くnoteは放置というか、取りあえず登録はしたけれど積極的には使ってこなかった───どちらかといえば記事を読んでイイネを押したり購読するために使っていたのですが。最近はマメに更新。で、けっこう前のお題ですが、こんなヤツが目に止まったので、現時点でのノウハウを幾つか。本業は編集者ですし、DTPオペレーターモドキでもありますので、見栄えとか書式とか、わりと気にするので。多少は参考になる人もいるでしょう。

なお、本noteは名文を書くためのノウハウではありませんので、そっちを期待している方は、別の方のnoteを当たってください。あくまでも外形、器をどう整えるかであって、器の中にどんな飲み物や食べ物を入れるか、それは各人で考えてください。いちおう、このnoteで言及した文章関係の記事の、リンクは末尾に付けてはおきますが。あまり役には立たないかと。

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■①文構成のノウハウ■

【ノウハウ① 200字前後で1段落に整える】
 自分の書きやすい字数が、ベストです。なので、先ずはそれを見つける方が先決です。自分の場合は本業が編集者なので、400字詰め原稿用紙で字数を換算するクセが染み付いているからですが。でも400字詰めって、漫画原作やシナリオを書くときも、あんがい基本単位になります。書式にもよりますが、例えば映画やアニメの脚本も400字詰めでちょうど1分間とかになるので、換算しやすいです。

Twitterは140文字ですが、人間が一度に読める文字量としては、それぐらいがちょうど良いんでしょうね。自分も一時期、Twitterで商用原稿の下書きをして、1段落ごとの文字数を揃えてました。ただ、140文字は計算が面倒臭いので。字数制限がある中で、どう文字を切り詰めていくかを、ライター稼業では意識せざるを得ません。なのでどうしても、100文字・150文字・200文字といった切りのよい数字が単位になってしまいますが。

個人的な感触ですが、400字詰めの半分の200字ぐらいのブロックが、多すぎず少なすぎずの、ちょうどよい字数に思います。切りがよいのと、字数の集計が楽ってのもありますからね。このnoteを読んで、段落ごとの長さが長いと思ったら、短めの段落を心掛ければ良いし、もっと長い方がシックリくるというなら、最適の文字量を見つけましょう。基準はあくまでも自分であって、無理に200文字にする理由はないです。

【ノウハウ② 3〜5段落で1章に整える】
 せっかくの名文も、段落がダラダラと何十個も続くと、読みづらいですし、どこまで読んだか解らなくなったり、ゲシュタルト崩壊を起こします。なので、適度に区切りを入れるほうが読みやすいでしょう。noteには見出し機能がありますから、ある程度の段落ごとに見出しを入れます。操作パレットTのボタンを使って、適当な見出しを指定してします。見出しが付いた複数の段落が、1章になります。

 逆に言えば、ある程度の段落でないようにオチが付いている必要があります。自分は、3段落で1章にすることが多いですが、これは漫才のフリ・ボケ・ツッコミのリズムで文章を構成すると、オチが付きやすいからです。序破急と呼び変えても良いですが、最初の段落で疑問点を述べたり問題提起をしたり、前提の情報を開陳したり。第2段落では、それに対する疑問や反論、問題点の指摘をするわけです。第3段落は結論部、オチです。

 どれぐらいの段落数が適当かと言えば、コレも本人のリズムが大事ですから。起承転結の4段落構成の方がシックリくるという人もいるでしょう。あるいは5段落構成の方が良いという人もいるでしょう。ただ、6段落構成では長すぎますし、それなら3段落で2つに分割した方がヨサゲ。こう考えると、文章全体の構成を考えるクセが付くでしょう。最初から段落構成を考えるより、出来上がった文を随時分割がリズムを崩さないコツ。

【ノウハウ③ 3〜6章で1編に整える】
 そうやってまとまった章が、幾つか集まって編になります。note程度の中規模な文章なら、3章1500〜2000文字ぐらいが自分は読みやすいですが、3000文字から5000文字の歯ごたえのある文章だと、だいたい3〜6章ぐらいになります。これ以上になると、スクロールも大変ですから、編を分けたりもします。全編と後編に分けたり、前編・中編・後編の三編に分けたりします。

 noteの問題点として、いきなりデータが飛ぶ不具合があるので、編を分けるのは有効です。自分のように、1万文字以上も書いた力作(しかもかなりのビューとイイネをもらってた)が飛んでしまったこともあるので。少なくとも、編を分けることで、半分とか3分の1の被害で済みますしね。あと、イヤラシい話ですが、そうやってエントリーを分けることで、数を増やし総ビュー数を増やすって人もいるでしょう。

 文章の単位の区分けは、だいたい以下のような感じ。

・段落=パラグラフ(paragraph)
・目=サブサブセクション(subsubsection)
・項=サブセクション(subsection)
・節=セクション(section)
・章=チャプター(Chapter)
・編(部)=パート(part of book)
・冊=ブック(book)

 自分は3段落(節)×3章=2000文字以内の構成を基本としていますが、今回のこのnoteのように3段落(項)×3節×3章の6000文字以内の構成をすると、有料でも読んで貰えるような文章になるでしょう。学術論文じゃないんですから、目(subsubsection)まで分けるような本格的な文章を書く人は、このnoteを読むまでもなく、既に実践されてるでしょうから。下記リンクは、このノウハウで書いた6章構成(起承転結+序章・終章)の、実例です。

■②リンクのノウハウ■

【ノウハウ① 章の末尾にリンクを貼る】
 自分の場合、各章の末尾にリンクを貼ることが多いです。多くは、情報ソースとなった各種サイトや、Amazonの関連書籍なんですが。ソースはあるに超したことはないですし、自分自身の備忘録にもなりますから。noteの良い点は、Twitterなどのリンク。元ツイートを削除されても、文字データは残るので、証拠にもなりますから。Twitterとnoteはもともと、相性の良いメディアですから。Togetterよりお手軽にまとめられる部分も。

 Amazonなどのリンクは、アファリエイトとしても有効ですしね。まぁ、儲けは微々たるモノですが、それよりはよい本をオススメする意義のほうが、ずっと大きいです。そこでよい本を薦めれば、読者の信頼にも繋がりますし。自分がよく見るブログとか、毎日オススメの書籍を紹介しているのですが、これがとても当たりの率が高いんですよね。それが新しい出会いにもなる。そういうnoteを目指すのもアリでしょう。

 何より、noteはリンクが作りやすいし、見栄えも良いので、自分は章の区切りとしても、リンクを貼り付けることが多いです。ブログでのリンク作成って、けっこう面倒臭いんですよね。見出しや文章の一部をコピペして、それから文字列を選択してリンクを貼って……と、手間が掛かる掛かる。でも、noteはリンク先の埋め込みだけで、上手くすれば画像や説明文付きでリンクが生成されるので、コレを有効活用しない手はないでしょう。

【ノウハウ② 自分の記事のリンクを貼る】
 意外と大事なのが、自分の書いたnoteのリンクを、貼っていくこと。確かに、noteにはマガジン機能など、優れた機能があって読みやすいのですが。いったんマガジンを呼び出し、その中から関連有りそうな記事を呼び出して……って、手間が1個よけいにかかりますよね? でも、記事の中に直接、関連するnoteのリンクが埋め込まれてたら、一手間減らせます。人間って、意外に面倒くさがりですから、そういう小さな親切が大事。

 それと、ダッシュボードを使ってアクセス状況を見ていると、意外と古い記事へのアクセスって、有るんですよね。そういう古い記事に、新しい記事のリンクを追加する。それだけでも、記事が読まれる率は多少なりとも上がるわけで。これは、新しい記事に古い記事のリンクを貼るのと同じぐらい、大事なことに思います。そうやって、連鎖が広がることで、読者との結びつきも深まりますし。マガジンにまとめるだけより、ひと手間掛けると。

 自分の場合、自著を単語登録しておいて、こういう感じ↓でリンクを貼るようにしています。自著は文末に貼ることが多いですが、リンクが多すぎるのも不快感を持つ人がいますから。章末に区切りとして1回だけ入れるというルールなど、自分なりに決めても良いでしょう。あんまり商売っ気を出しても、よくないですからね。リンクだらけのまとめサイトとかもそうですが、関連性がない記事にベタベタ貼っても五月蠅いだけですから。

■③その他のノウハウ■

【ノウハウ① 見出しの装飾】
 後は、どうでもいい小技のノウハウを、いくつかまとめて。まずは、見出しや小見出しを整える。今回のnoteだと、各章には ■○○○○■ という形で、見出しの前後に飾り→■をつけています。こういう飾りがあれば、読者は文章をどこまで読んだかの区切りになりますから、意外と大事です。もちろん、こんなのウザいよと言う人もいるでしょう。リンクも区切りにもなっていますからね。そこは個々人の好みで、取捨選択してください。

 しかし、中には「見出しの文頭の■はともかく、文末の■は要らないんじゃないの?」という人もいるでしょう。はい、要りません。ではなぜわざわざ付けているかと言えば、noteの目次機能の使い方を知ったとき、目次自体で遊べるな、と思ったので。目次になるのは各章のタイトルなので、その文字数を統一したり増減することで、視覚的にも遊べるわけです。気になったら、自分の他のnoteも見てください。けっこう目次で遊んでいますから。

 今回は作例も兼ねているので、章(Chapter)の下の節(section)も使用しているため、節の小見出しもあります。こちらは 【○○○○】 という形で隅付き括弧(すみつきかっこ)を使いました。隅付きパーレン・太亀甲・黒亀甲・墨付き括弧など、呼び方はイロイロですが。引用した記事の見出しに使うことが多いですが。これは〖二重隅付き括弧〗や《二重山括弧》よりも、視認性が良いですし。小見出しは書式の中央寄せと組合せて使っても良いでしょう。今回は見出しも小見出しも、スマホで見たとき1行に収まる字数にしてもいます。

【ノウハウ② 視認性を高める技術】
 自分は、段落(paragraph)文頭の1字下げは、基本的にしません。単純に面倒ですから。でも、各自が自分なりのルールを持って、文章の書式は整えた方が良いと思います。そもそも、段落という言葉自体が、縦書き文章において一段下がることから付いた和訳ですからね。というか、日本語は明治以降の西洋文明が入ってきて、字下げや感嘆符!や疑問符?やリーダー…など、それまではなかった表現が加わりました。

 そもそも、句読点も昔はなかったわけで。ラテン語も昔は、大文字と小文字の区別もなく、カンマ,もなかったのですから。視認性を上げ読みやすくするために、それが加わっていったと。中国でも句読点自体は比較的早くからあったのですが、使用は必須ではなかったので。中学高校の漢文の授業でも、句読点のない白文を記憶してる人も多いでしょう? 日本でも、句読点の使用が本格的に普及したのは明治以降で、芥川龍之介など文豪たちが試行錯誤しています。

 最後に、太字と引用文の使い方。noteには 太字B と “引用機能” があります。Bはボールド(Bold=太い)の略号です。記事などの引用に使うと、視認性も高まってよいのですが、多用しすぎて目がチカチカするような人もいますね。たぶん、将来的には斜体や下線、打ち消し線、カラー文字機能なども実装されるでしょうし、小見出し機能もその内に付くでしょう。でも、多用すると五月蠅いのはどんな装飾でも同じ。1章に1〜2回だけとか、自分ルールの縛りを設けるのもあり。以下は使用例。

【サブカルチャー】
サブカルチャー(英: subculture)とは、メインカルチャーと対比される概念である。1960年代から70年代前半までは反体制的なカウンターカルチャーが主流だったが、70年代後半以降、形骸化・商業主義化し、サブカルチャーに変質していったとの見方もある。サブカルチャーは「サブカル」と略されることも多い。
───出典:Wikipediaより

【ノウハウ③ 文章表現技術のリンク集】
 文章の巧拙は言ってもしょうがないのですが、冒頭で言及したように、自分の過去記事で、文章に言及したモノを、いくつか貼っておきますね。先ずは『ユニバーサル日本語』です。文章の推敲のノウハウは、それこそ何十冊分でもありますが、初心者の攻略パターンのひとつとして、文字数を削る訓練は、わりと有効じゃないでしょうか。安田峰俊氏のnoteと、併せて読まれることをオススメします。上で書いたリンクの実践ですね。

 次は『「ラノベ作家の文章なんか中学生でも書ける」は正確な分析か?』です。文章の巧拙についての、分析的な話なので、技術的にはあんまり役には立たないかもしれませんが、割と長ぁ〜い期間、地味にアクセスがある記事です。理由はよくわかりませんが、なろうやカクヨムが人気ですし。文章の巧さとは何か、考える切っ掛けになれば。安易に文章の上手い下手を断じるのは、素人考えと言うことで。だってプロと素人の文章に、そこまで差はないですから。

 そして最後に『「ぼくはきみがすきだ」だけで説明する作文攻略法』です。何やら美文調の文章を上手いと思う人もいますが、そうではなく。文章はニュアンスをどう出すか・どう伝えるかが大事。これは情報伝達の正確性とはまた別の、ちょっと毛色が違う文章講座です。中島敦が好きだろうと三島由紀夫が好きだろうとナメダルマ親方が好きだろうと、あんまり関係なく使える技術……というか雰囲気の伝え方、考え方ですね。

ということで、自分なりのnoteの書き方、ノウハウ集でした。あくまでも現時点での書き方ですので、経験値が重なっていけば変化しますし、またnoteに新機能がイロイロと加われば、変わっていく物ですが。また、文字化していないノウハウも幾つか仕込んであります。気付く人は気付くでしょう。ひとまず、備忘録代わりにまとめておきます。ほぼ6000文字弱。コレぐらいの分量があると、100円から300円ぐらいの有料記事でも売れるでしょう。
どっとはらい

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