東京都知事選:蓮舫候補惨敗の理由
◉今回の、東京都知事選挙2024、これは「現職の小池百合子候補が勝つべくして勝った選挙」ではなく「蓮舫候補に代表される左翼が負けた選挙」として、非常に意味があると思うんですよね。それは同時に、安野貴博候補が大健闘し、クセの強いひまそらあかね候補も一定の楔を打つことに成功した選挙でもあります。個人的な雑感や分析を、つらつらと書いてみたいです。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉
■都知事選を総括して■
ひまそらあかね候補、最終的に11万票196票。コレを少ないとみるか、多いとみるかは、人それぞれでしょう。だが、過去に出馬経験があるドクター・中松候補や桜井誠候補より上の得票、さらにタレントとしての知名度とかなり真っ当な選挙活動をされていた清水国明候補より上というのは、純粋なネットの動員力が測れたと思うのです。ハッキリ言えば、暇空茜氏の人格的な部分に嫌悪感を抱き、投票を躊躇した人間も多いでしょうから、これはそういう部分を置いておいて、表現規制派に対する最低限の起訴表として今後、計算できる数字と言えます。つまり、もっとマイルドな候補なら、20万票から30万票が期待できる、ということです。
逆に、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌の旧メディアの力は、まだまだ強勝ったとも言えます。反ワクチンの言動で批判されることも多い、医師の内海聡候補に負ける程度には、旧メディアでの露出は影響力があったと言えます。コレは石丸候補も同じで、地方の市長経験しかない御仁が、突如祭り上げられてダークホースになり、2位に食い込んだ訳で。国政挑戦への良い地均し&宣伝になったでしょうし。さらに、TikTokを利用したネット戦略も、多量の動画で動員される若年層が多い、という点も可視化されました。
逆に左派マスコミが推しまくり、知名度や国会議員の実績もありと、断然有利だったはずの蓮舫候補は、惨敗と言える結果。その敗因は追って分析しますが、ざっくりまとめるとこんな感じでしょうか?
それでは、蓮舫候補の敗因分析と雑感を。投票率は60.62%と、当初の情報とは異なり、高い投票率でした。その上での、蓮舫候補3位惨敗は、都民の審判が下った、ということです。
■無能な味方の厄介さ■
蓮舫候補の参謀はもちろん、立憲民主党の選対幹部も、どうしようもないですね。自分はてっきり、カミツキガメでうるさい蓮舫議員を、都知事選に担ぎ出して厄介払いする気で、動いたのかと思っていたのですが。本気で勝てると思っていたなら、もう政治の素人としか呼べませんね。蓮舫候補のシンパは選挙後、負け惜しみと言い訳と他責に終止するだろうなと思っていたら、その究極とも言えるポストが流れてきました。
わたしたちが負けたのは、都民が愚民だから、と。よくこんなこと、臆面もなく言えますね。おかげで、サイレントマジョリティは反発しまくっています。
299.2万閲覧・340イイネ・イイネ率0.011%
これは、そのうち300万閲覧に乗り、イイネ率0.009%台になるでしょうね。ある意味で、正直な方なんでしょうね。でも、人間的に愚かなのは、間違いなく蓮舫候補のシンパ。こんな事を言う人間が、絶賛して褒めまくる候補に、次には「そうかぁ、自分たちは愚民だったから、小池候補や石丸候補に投票しちゃったのかぁ、すいません。次は蓮舫候補に投票しますね」とはならんでしょうに。さらに、こんな意見も。
そんな差別的なご両親に、育てられたんですか? 差別的な上に、これまた「自分は意識高い系だから、そんなことしないけど~」と、愚民を見下す底意が、ダダモレですよ? 自治体の首長には無理なら、国会議員はもっと無理でしょうに。自分の思いつきを、絶対化する左派仕草。同じ左派でも、自分の相互フォロワーであるShinHori弁護士は、まともな意見を吐いておられます。
これがまともな意見。意味不明なだけでなく、不気味だったと思います。でも、自分は絶対的な正義で、自分のやることには間違いがないという、一神教由来の無謬性信仰があるから、あの人達って自分の日を認められない・謝れない・反省できないの無限地獄に陥るんですよね。自己満足の独りよがり。まずは、自己客観視をすること、そのためには批判に対して精神的勝利することではなく、是々非々で検討することが必要なんですが。無理だろうなぁ。正義は暴走しても正義だもぉ~んの意識だし。
■共産党も逃げ出した■
さて今回の選挙、共産党の党員やシンパさえ、党本部の命令に逆らって、30%も他の候補に流出しています。『俺物語!!』の主人公・剛田猛男にそっくりな木曽崇さんが、こんな指摘をされていました。
共産党支持者の30%が蓮舫候補以外の候補に投票! でもこれ、予想されたことでしたよね。はい、あっしの予想が的中しましたね、ゲヘゲヘ( ´ ▽ ` )ノ
コチラのnoteで、神宮外苑再開発を問題視する共産党議員を、動画で紹介した共産党公式アカウントでさえ、284万閲覧・1595イイネ・イイネ率0.05%(現在は387万閲覧・1702イイネ・イイネ率0.04%)と、まったく評価されていないこと。これは、けっこうな離反者が出るだろうと予想したのですが、まさか30%も流出するとは。共産党シンパですら、10人に3人が投票しない、どんだけ嫌われているんだと。というか、共産党支持者が3%も田母神俊雄候補に投票するとか、もうかつてのような鉄の団結力もなく。共産党の凋落が、可視化された選挙でした。
もう何年も前から、共産党は地盤沈下してるから、必死に野党共闘で立憲民主党に抱きつこうとしているんですよね。それは、赤旗の部数減とかに、間接的に現れています。少子高齢化で、完全に老人主体の政党に。若手がリクルートしづらいので、活動家二世や奇矯な活動家が増え、あるいはバラモン左翼が増えるんですよね。立憲民主党は今回の結果を真摯に受け止め、逆に菅直人議員や辻元清美議員、蓮舫議員らを切って、本来の連合が支持できる中道左派に戻るべきでしょうね。たぶん出来ませんが。そして、衆院選は神風が吹かないと、また負けて。分裂騒ぎで中道右派は国民民主党に合流、それ以外は社民やれ新との連帯模索でしょうかね。
■無謬性信仰の行先は■
蓮舫陣営は、勝てるつもりだったんだろうな、と疑わせる言動が散見されます。小池都知事が国政復帰を目論むなら、うまくすれば都知事に。負けても衆議院銀に鞍替え、とか考えていたのでしょう。勝てば「自民党政治に首都の有権者がNOと言った!」と大騒ぎするつもりだったのでしょう。…でも、負けたときのことを考えていなかった。勝てば威力が倍増は、負けたときにもダメージ倍増と、考える知性が本人にも参謀にもなかった。夜討ち朝駆けは、成功すれば勝てば官軍ですが。負ければ卑怯な騙し討と、ずっと批判されるのに。
変わったら、自分たちの間違いを認めることになるので。日本の左派は、一神教由来の無謬性信仰に絡め取られているので、自分の間違いを認められない病に罹患しています。だから、他人のわずかな瑕疵は激しく攻撃し、自分の瑕疵にはダンマリの、ダブルスタンダードだらけになるのです。60年安保の昔から、間違い続けているのに。まだ〝ぼくたちの失敗〟を認められない。日米安保も、自衛隊も、皇室も、国旗も国家も、もう国民の多数が肯定的に捉えているのに、まだ現実に対応できない。それが、日本の左派。気づいた人はチャーチルの言葉通り、とっくに保守派に転向しています。
そもそも、東洋の保守思想の源流である儒教が、挫折した革命家の孔子の教えなんですよね。孟子は易姓革命を肯定し、康有為は革命の論拠を論語に求めたように。保守派と守旧派は異なる。保守派はその中に、改革の意欲を内包しています。それがないのは、ただの守旧派です。
右派は漸進的な改革を求め、左派は劇的な改革を求める。
だが、劇的な改革は反動も生み出すものです。フランス革命が、ナポ連銭草に至る混乱の中で、200万人も自国民で殺し合ったように。今より遥かに人口が少なかったフランスで、200万人も。ゆえに漸進的な改革に価値があるのですね。
◉…▲▼▲インフォメーション▲▼▲…◉
noteの内容が気に入った方は、サポートで投げ銭をお願いします。あるいは、下記リンクの拙著などをお買い上げくださいませ。そのお気持ちが、note執筆の励みになります。
MANZEMI文章表現講座① ニュアンスを伝える・感じる・創る
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ