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遺伝子操作でニワトリの脚に羽毛が

◉スイスのジュネーブ大学で、非常に面白い研究が発表されたようです。鶏の遺伝子をわずか数個調整するだけで、あの爬虫類のような鱗で覆われた脚(後肢)が、羽毛に変わってしまうんだ そうです。鳥類の羽毛が、爬虫類の鱗から進化したのは疑いないのですが。鱗から羽毛 への突然変異自体は、思った以上にハードルが低い可能性が高まりましたね。

【ほんの数個の遺伝子をいじるだけで鱗を羽に変えることに成功!】ナゾロジー

わずかな変化が大きな差をうみました。

スイスのジュネーヴ大学(University of Genev)で行われた研究によって、遺伝子の働きをわずかに調節するだけで、ニワトリの足の鱗を羽に置き換えられることが示されました。

鱗から置換された羽はニワトリの成長過程で抜け変わり、ヒナにみられるダウン状のものから左右対称の大人の羽へと変化していきました。

https://nazology.net/archives/126596

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ニワトリの原種のひとつとされる、セキショクヤケイですね。

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■鳥類は恐竜である■

鳥類は恐竜の子孫……ではなく、生き残った恐竜そのものである、というのが現代科学が到達した知見です。実際、子供の頃に庭で放し飼いされていた地鶏やチャボの脚を見て、トカゲみたいで気持ち悪いなと思ったものです。あ、いや爬虫類自体はむしろ好きな部類だったんですけどね。羽毛の下からニョキッと出てる爪と鱗が、凶悪な感じがして。鹿児島県は、軍鶏を使った闘鶏も盛んでしたからね。軍鶏の脚は攻撃的でした。

自分が小学生の頃はまだ、鳥類が恐竜から進化したという説は、色々な問題点があって100%断言できていなかったんですよね。恐竜には鎖骨がないのに、鳥類には 鎖骨がありましたし。恐竜の前肢の指と鳥類の指は、共通していない問題も。しかし、恐竜でも鎖骨がある種や、化石として残りにくいだけの種とかが発見され。最大の問題であった前肢の指の問題も、東北大学のニワトリを用いた研究で、実は同じであったことが証明されました。

■大進化と小進化と■

恐竜の中の獣脚類の一部で、割としっかりとした鎖骨を持つ、古い形質を残したものが鳥類に進化したというのが、現在の定説です。混乱しがちですが、例えばクジラやイルカは狼に似たパキケトゥスという哺乳類から進化しましたが、哺乳類であることは同じです。魚類から両生類に進化したり、両生類から爬虫類に進化する大進化と、恐竜の一部が鳥類に進化したことは、意味が違います。コウモリとクジラはどんなに見た目が違っても、同じ哺乳類であるのと同じです。

そうなると、骨の形を比較すると、ニワトリとアロサウルスはそっくりだったりします。近年は羽毛恐竜の化石がどんどん発見され、ティラノサウルスの先祖にも、羽毛があったことが知られています。さらに竜盤目の獣脚類にしかないと思われていた羽毛も、鳥盤目などでも見つかっており。鱗が進化した羽毛自体は、実はかなり多くの 恐竜で見られた 特徴の可能性があります。鱗の面積が広いか、羽毛の面積が広いか、グラデーションはあったでしょう。

■両生類の鱗問題?■

鳥類の中でも、寒冷な環境に住む雷鳥などは、爪先まで羽毛に覆われていますね。つまり後肢が鱗である必然性は、かなり環境によるものなのでしょう。鶏の原種である 赤色野鶏などは、東南アジアの温暖な地域の鳥類ですから。そりゃあ、つま先まで 羽毛に覆われていたら暑くてかなわないでしょ。ツルなど、比較的寒冷な地域に住む鳥類でも、爪先は鱗ですから。鳥類自体が元々、寒さに強い種類なのかもしれませんね。隕石衝突で起きた可能性が高い寒冷化にも、生き残れた理由?

ところで、鱗といえば魚類なのですが。魚類と爬虫類には立派な鱗があるのに、その中間の両生類に鱗がないのは、なぜでしょうかね? カエルやイモリなど、皮膚タイプです。実際は進化の途中の両生類は鱗に覆われていて、ある時代から鱗タイプよりも皮膚タイプが優勢になり、そちらの子孫だけが生き残ったとか? 数多くいた恐竜の仲間も、羽毛があってなおかつ飛翔能力があった、鳥類だけが生き残ったように。鱗の進化の謎は、まだまだありそうですね。

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