【日記2022/10/14】江戸はええど
・1600字強
・タイトルダジャレ縛り、苦しいぞ~
・和算に恋した少女
・丁度私のツボにハマる作品だった。
が、ネットでは全然有名ではない。
・個人的に、純粋数学(実用性のない数学)より応用数学(実用性のある数学)の方が好きなのだけど、この漫画ではまさに、江戸時代の現実問題を数学でバッサバッサと解決していくような内容だったので面白かった。
・特に面白かった回は、江戸のとあるイベント会場が混雑していて困っている場面で、主人公が "会場内の曲がり角では必ず曲がってください” という旨の看板を立てるだけで渋滞が解決したの、やられた~と思ったな。詳細は自分の目で確認してください。
・しかしネット上に転がってるレビューを読むと、数学が苦手な人間による「難しくてよくわからなかった」というレビューと、数学の得意な人間による「簡単すぎてつまらない」というレビューの板挟みになっているようだった。これは他の数学系漫画もそうなのだろうか。
・あと作画が可愛くて、主人公の天才少女が個人的な性癖に刺さったというのもある(性癖というのは、性の癖という意味です)。大の大人が束になっても動かせない大岩のような問題を、一人の子供がコロっと動かす様というのは見ていて面白い。数学は創作と相性が良い。
・キンリミで読める江戸関係の本
・この中江克己さんという著者、江戸の文化を紹介するときに、当時の川柳を多々引用してくれるのが好きだな。川柳にはあるあるが詰まっている。
👆これ、私の見聞きした川柳の中で一番好きだな。今の日本は近所づきあいを一切しなくても生きていけるけど、時代を遡るほど(=サルに近づくほど)近所づきあいが濃厚だ。その空気感が伝わってくる。
・あとこの作者は江戸の文化を説明するのにめっちゃ守貞漫稿から引用するのだけど、守貞漫稿って名前、なんかちょっとアレだよね。
・これは江戸文化の考証にめっちゃ貢献してるすごい本なので、歴史の教科書にも載せたらいいと思う。守貞漫稿。
・江戸は解像度の高い異世界なので、フィクションだと思って読むと面白い。庶民の生活までよく考えられてんな~。
・明治ではダメなのだ。明治になってくると自動車や電報や映画などのテクノロジーを得て、知的生命体になってしまう。人間がギリギリ動物的であった最後の時代だから、そこで発生する物語の自由度が高すぎず低すぎず丁度よくて好きだ。共感されなくても大丈夫です。
・やくざの生活
・これは ”””助かる”””一冊。
・”””””””助かる”””””””。
・やくざに興味があるわけではなく、博奕に興味があったのだけど、日本の博奕の発祥について調べようと思ったら、どう検索しても、突き詰めればこの本を読むしかないという結論に至る。読んでみると、博奕とやくざは切っても切れぬ関係にあることがわかる。
・博奕の種類、やくざが儲ける仕組み、やくざの組織形態、貨幣経済、法律、幕府の対応などが具体的に書かれていた。それもソースを色々な文献から引用してくるし、罪人の判決文もめっちゃ引用してくれるので具体的に想像がつくし、その情報の信頼性の高さもわかるしすげえなと思った。よっぽど大量の古記録を読んでいる人でなければ書けない本じゃないか。
・これは江戸時代の異形頭キャラ。
・以下、そのうち読む本。
・次回はブロックチェーン技術が嫌いという話を書くかもしれません。
・おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?