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独検1級に合格する10のこと_02_[長文]徹底的学習の意外な効用

みなさまお久しぶりです。mogと申します。
都内在住アラフォー女性です。

2019年2月、汗と涙と胃痛の果てに無事ドイツ語検定1級の合格証を手にしました。家事と育児と仕事の狭間で揺れる一介の女性がどうやって独検1級合格を果たしたのかを、10回に分けてお届けいたします。

これまでの記事はコチラ☆
00_独検1級に合格する10のこと_00
01_独検1級に合格する10のこと_01_配点を確認する

さて、01にありましたように試験全体の配点を確認し、根拠を持って(←ココ大事!)捨て駒をはっきりさせたら、本丸の「論理的思考力」を鍛えていきましょう!

結局、熟語や格言などの決まった言い回し以外の設問は、この「論理的思考力」をいろんな形で問われているにすぎません、たぶん。

「過去問を何度も解こう」ってホントだったんだね

えっ、なんかもっとこう‥‥、「なんと!そんな学習法があったんか!」的なモノがあればって思うんですけど。本当に大事なことって、けっこう地味だよな…ってmogもこの年でしみじみ思います。

試験に落ちた1年目、mogはこれを実行していませんでした。なぜって、自分のドイツ語の語彙力のなさを実感してましたし、新聞や雑誌に出てくるような難解な文章に慣れていなかったから、とにかく量を読むのが大事だろう!と思っていたんです。

しかし、これを数ヶ月続けた結果、以下のような状態に陥ってしまいました。

- 読むべき記事、コラムが多すぎる。テーマが多岐に渡りすぎる。ちょうど良いレベルのものを探すだけで時間が経つ。時間ないのにィ!
- 覚えるべき語彙や表現も多すぎるため、少々覚えたところで手応えが感じられない。私、伸びてるの??
- よくわからない文章に出会うが、日本語訳があるわけでもないので意味の確認ができない。聞ける人もそばにいなかったため、わからないところを放置することになった。意味ないじゃん!

そんなわけでぐったりしてしまい、忙しさを口実にずるずる時間だけが過ぎ、一年目の試験を迎えることになりました。(そして落ちました)

なので、2年目は考えましたよ。受験のセオリーに立ち返りました。
そう、「一つの設問を、繰り返し繰り返し解く!」です。
教材は独検の過去問としました。当然ながらそれが独検1級のレベルであり、日本語訳もついており、なんなら解説も懇切丁寧だからです。上にあげた問題点をクリアしてくれるのです!

結果的に、これは非常に有効でした。ドイツ語力向上と、メンタル面に良い影響があったのです。

- 何度も解くことにより理解が進み「私、わかるようになってる!」という前進してる感を確実に得られた
- すでに過去問に出たものは、今度の試験に出ないでしょ?なんて思っていたが、論理構成という点では、大きな違いはないと思うようになった。
- 未知の語彙や表現も文の中で覚えられたので、苦痛が減った
- 自分は知っている単語から文意を間違って解釈する、というクセに気づけた。

まず、自分の思考グセに気づくこと

また、徹底的に一つの設問を繰り返していると、自分が硬めの文章に苦手意識があり、必要以上に長文を警戒していたことに気付きました。「なんかよくわかんないけどベラボーに大きな敵」だと思ってたんですね。だから一年前はSpiegelとかSüddeutsche Zeitungなどの文章を漁っていたのです。敵はでっかいから、こっちもいろんな文章読んで備えなきゃ!ベラボーな敵に対峙するためには、自分もベラボーに文章に触れなきゃ!と。

それでも語彙はあまり増えなかったんですが、でっかい敵の全体像もわからないまま、足跡がこんなだから、あいつのデカさはこれくらいに違いない!とか、影だけ見て、多分全体はこんなだろう!と推量を繰り返してました。この「足跡」とか「影」は、文中でかろうじて自分がわかる単語や表現のことです。そういう小さな小さなところから、無理やり文章全体を推し量ろうとしていました。

この自分の考え方・感じ方のクセに気づけたのは大きなターニングポイントでした。

次々に読む文章を変えていれば、文章の違いのほうに意識が取られますが、読む文章がずっと同じだと、それを解く自分自身に意識が向いてくるのです。

文章って人から人へ、きちんと伝えるために書くもの

確かに、ある種の背景知識を持った層にむけて書かれた文章もあるんですが、それでも基本、文章というのは伝達手段であって、意味もなく読者を煙にまくために書かれているわけではないのです。
この気付きも非常に大きかったです。
それまでは、試験に落とすために私たちを苦しめる難解な文章めぇ!と思ってましたからね…。

じっくり設問に付き合うことで、得体の知れないベラボーな敵は、敵かもしれないけれど手も足もある、わりと普通の容姿をしていることがわかってきました。

だからこそ、

著者は、読者にわかってもらうための工夫を色々としているのではないだろうか?

と思うに至ったのです。

とっても真面目な感じで、次に続きます!











都内在住アラフォー女性mogです。ニッチな独検1級ですが、お役に立てれば幸いです!