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IT系のお兄さんとお仕事

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ベンチャー企業の押しが強い社長のもとで苦労したり、MBAの授業を受けて自分の未熟さにちょっとへこんだり、独学でプログラミングを勉強して転職したり、そんな経験をもとにお仕事に少し役… もっと読む
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プログラマーにはなれなかったけれど

IT業界にいるんだからプログラミングの1つや2つ打てなくてはならないという脅迫観念のようなものが自分の中にしばらくの間あった。関西弁が喋れないのに大阪生まれ、みたいな割とどうでもよい、しかし本人にとっては意外と根深いコンプレックスのようなものだと思ってもらえれば大体それで合っている。 もちろんITに携わる人全てがプログラマーではないし、プログラミングができる必要もないんだけど、一回こうと思い込むと居ても立ってもいられなくなってしまう自分の性格が災いして、プログラマーになろう

インターネットと良き隣人に

物理的に人に会いづらい今、インターネットがいろんな意味でこれまで以上に社会を支えてくれている。テレワークでのweb会議、SNSでの注意歓喜、さらには退屈せずに休日を家で過ごすためのYoutubeまで、インターネットは僕らの生命線となりつつある。 でも、みんながインターネットを今まで以上に利用することになったが故に、インターネットに大きな負荷がかかり始めている。欧州ではすでにNetflixやYoutubeなどが動画の質を落として配信することでこの負荷を軽減する取り組みを始めた

サービス化する社会

サービスと言われるとディズニーランドみたいなサービス業がまず思い浮かんでしまうから、SaaS(Software as a Service)という言葉の意味が初めのうちはよく分からなかった。ソフトウェアとサービスが僕の中ではどうしても交わってくれない。だからとりあえずクラウド上で動くものは全てas a Serviceと乱暴に自分の中で整理してそれ以上考えないことにしていた。 でもそれからしばらくしてMaaS(Mobility as a Service)という言葉が存在し、しか

ファイナンスをめぐる冒険①

5年後の100万円と今の100万円だったら今の受け取れる方がどちらかといえば嬉しい。でも5年後の100万円と今の80万円だったらどうだろう。明日の生活にすら困っているとか、今どうしても欲しいものがあるとかそういうことじゃなければ、5年後の100万円も悪くはない。だって20万円も増えたらそれだけでMacBookProが買えるんだから。(今僕はMacBookProが欲しくて仕方がない) なんでこんな話を始めたかといえば、それは今回はこの5年後の100万円と今の80万円が同じ価値

小さなベンチャーで働くということ

昨年の1月から12月までの1年間、正社員数が15名の小さなベンチャー企業で働いた。経営企画室の室長代理という肩書きで社長の傍でせっせと。最後の方はもう社長と向き合って働くという状態では決してなかったけれど、それでもなんとか1年間そこに居続けた。 ベンチャーもしくはスタートアップ企業というのはその企業の数だけ、独自のあり方というものが存在するような気がしていて、これから書くことはそういう意味ではあまり普遍的な内容にはならないかもしれない。 それでも書いておこうと思うのは、そ

解決策は課題設定から生まれる

ある日小学生の男の子が一人で勉強できる場所が欲しいと両親に告げた。そう告げられた二人は少しの間顔を見合わせて、それじゃあと言っていそいそと着替え始める。あっけとに取られる男の子を置いて二人はそのまま出かけてしまった。これで一人で勉強できるでしょと言い残して。 男の子の気持ちを代弁すると「一人部屋が欲しいという僕の気持ちを察して欲しい」といったところかもしれない。でもこれはきっとお父さんもお母さんも察した上であえてやっている。微笑ましい話である。 では、ここで人から察すると

スタートアップのお金の集め方②

株主構成を間違えたら潰れるしかない冒頭のタイトルとしては中々ショッキングなものではあるけれど、実はこれあるVCの人から直接聞いた言葉だったりする。たまたま5人のVCから話を聞く機会があってそれをこういう記事にまとめているんだけれど、話を聞いた中でも1,2を争うぐらいに印象に残ったセリフだった。 ただ同じようなことを他のVCも口を揃えたように言っていたから、多分本当のことなのだと思う。彼らは何回も会社が潰れる瞬間に立ち会わせているし、どうやってスタートアップが潰れるのかという

スタートアップのお金の集め方

スタートアップに貸す金はない例えば自分で何か事業を起こそうとした時に、真っ先に考えることの一つが資金をどうするかだろう。自分の手元にうなるほどのお金がある人(前澤社長とか)はさておき、ほとんどの場合は誰かからお金を出してもらうことになる。 思い浮かべやすいのは銀行かもしれない。ちょっと前に土下座させる銀行員の話も流行ったし、イメージがしやすいと思う。 しかしスタートアップがお金を出してもらう場合は必ずしも銀行から出してもらう訳ではない。スタートアップは、当然だけれど失敗す

MECEで考えること

漏れなくダブりなくMBA(グロービス)の授業でまず習ったのがMECEという言葉だった。検討すべきことが漏れないように、そして同じことだけを考えないようにといった意味の言葉で、日本語では「漏れなくダブりなく」といった表現がされる。 なんとなく言われてみると当たり前のことのような気がしてしまうんだけど、じゃあ実際にやってみようとするとかなり難しい。 例えば問題を解決するために検討すべきことを漏れなくあげるといった場面を考えてみる。なんとなくこれとこれとこれは必要だよなといった

ファイナンス思考を読んで

100万円受け取るなら"今"ファイナンス的に考えると、今の100万円と5年後の100万円では今の100万円の方が価値が高くなる。もちろん5年後に受け取れるかが未確定だからというリスク的な要因もあるのだけれど、それよりも今から5年間100万円を運用したら5年後には100万円以上になっているからというのが主要な理由だったりする。 中々馴染みのない考え方だから、初めてこれを聞いてから納得するまでにはしばらく時間がかかる。だって運用したら100万円以上になるって、そんなこと言い出し

MBA(グロービス)に通ってみる

昨年の4月からグロービスという日本の経営大学院に単科生という形で通っている。正式に入学したわけではないから1年間という期限はあるものの、授業自体は入学している人と分け隔てなく受けらるため、本格的な授業を本気で勉強しにきている社会人と受けれられてとても楽しかった。 会社に入ってしまうと何となく皆んながビジネスマンになるわけだけれど、じゃあそもそもビジネスとはなんたるかをちゃんと分かってやれているのかといえば、自分も含めてそうではなかったなぁというのが授業を受けてみてのとても正