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吉祥寺で好きを探す

気持ちがだれてくる平日中日、無事年休を取れたその日はやや気温が高いものの、気持ちの良い天気だった。

午前中に諸用を済ませ、電車で向かったのは吉祥寺。
住みたい町ランキングで名前を目にしたり、街歩き雑誌でよく取り上げられ、魅力度も知名度も申し分ないこの町は、休日に二度ほど友人や会社の人と訪れたことがあるが、1人で行くのは初めてだ。

お昼を食べるためにまず向かったのは、雑貨屋兼カフェの「四歩」。


入り口から陶器のお皿が並んでいたり、ショーケースにケーキや焼き菓子が並んでいるのを見て、気分が高まる。
店内はそこそこ広いが、40、50代と見える女性たちを中心にかなり賑わっており、子育ての話などに花を咲かせていた。

周りの話に耳を傾けているうちに、ランチが到着。わたしが選んだのは、メインが豚キムチの定食だ。

メインは魚も選べる。おかずもついて、かなりボリューミー。体が喜ぶような優しい美味しさだった。

その後、店内の雑貨を一通り眺めてから、おうち用にほうじ茶を買って、店を出た。

駅の方面に戻りながら、次に入ったのが「サブロ」という文房具屋さんだ。


お茶目な文房具や、あると嬉しい小物などが、コンパクトな店内の中に所狭しと並んでいて、その中からお気に入りのものを掘り出す作業は、さながら宝探しだ。
わたし好みのゆるいデザインのものも多く、30分近くウロウロしていた。戦利品を紙袋に入れてもらって、ほくほくで店を出た。

またしばらく歩いて、たまたま目に入った「すごろく屋」というボードゲームショップは、ボードゲーム好きとしては入らずにはいられない。



子どもも楽しめる、大人がじっくりやる、2人で遊ぶ、などのジャンル別にコーナーが作られていて、店員さんに気になるゲームの遊び方などを教えてもらいながら、これまたじっくり何を買うか選んだ。結局ふたりで気軽にできそうなカードゲームを購入。これで恋人と遊ぶのが楽しみだ。

そんな寄り道を経て、目的地の一つである本屋「百年」へ。


入り口付近に並べられたリトルプレスや新書は気になるものばかりで、色々手にとって眺めた。
古本のコーナーも周り、どちらともつかぬあたりにあった本にふと手が伸びた。
たまたま見つけたそれは、佐渡島のお寺にやってきた柴犬の写真集だった。その柴犬の名前が、恋人の実家の柴犬と一緒だったのと、自然の中でのびのびと無邪気に過ごす姿がとても良くて、恋人にも見せたいなと思い購入した。
暗めの店内、穏やかな音楽の中で、時間に追われず本を探す時間は、癒しそのものだった。

その後もふらふらと商店街の本屋さんなどを巡り、駅近くのショッピングセンターにウインドウショッピングのつもりで入った。
それなのに、たまたま降り立ったフロアの服屋さんで、あまりにもかわいいシャツを見つけ、衝動買いをしてしまった。
今日はお金を使い過ぎである。でも、後悔はしていない。

そんなこんなで、好きと欲に任せて、吉祥寺でたくさん買い物をした。
魅力的なセレクトの個人店が多く、思わず立ち寄りたくなってしまうし、入ったら楽しくてなかなか出てこられない。
でも1人だからこそ、自分の好きにとことん向き合えて、すごく良い時間だった。

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