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ハズカシイ話(ハズバナ)

以前noteに書いた「村上さんのところ」にハマりすぎて、友人から何か相談されたら、「村上さんはこう言ってるよ~」と、力説したり、面白いと思った回答を見せたり、周りの人に布教している時期があった。

例えば、「何度かデートしてるけど、好きかどうかわからない…」と悩んでいる友人には、

「付き合ううちに好きになっていくだろうと思い」という「見込み発進」がそもそものボタンの掛け違いなのではないでしょうか。そういうことってまずありません。一度か二度会って、心が震えなければ、なかなか恋人にはなれないものです(もちろん希に例外はありますが)。がんばってそういう人を見つけてください。

という、村上さんの回答を見せたり。

「もっと教えて!」という優しい友人もあれば、「どこが面白いの?」と、まったく興味を示さない人もいたが、その行為が楽しくて、友人たちにうんざりされるくらい、話に出していたと思う。

村上さん語録の中で、特に気に入っている回答があった。

大事なものがほしければ、大事なものを差し出す必要があります。ただほしいと思って身につくものではありません。僕はそれを「身銭を切る」と表現しています。もっと簡単にいえば、「痛い思いをして、身体で覚えていくしかない」ということです。ある程度痛い思いをしないと身につかないことってあるんです。

「うんうん、なるほどなァ」と感心しながら、村上さんの言葉を強く心に留めた。


そんなある日。夫と話をしていたら、(詳しい内容は忘れてしまいました)、まさに、村上さんの言う「身銭を切る」の話ができそうなタイミングがあり、わたしは得意げに、「それは“身銭を切る”ってことだね~」と言った。

すると夫の顔に「?」が浮かんだ。

私は心の中で、「さては、“身銭を切る”って言葉、知らないんじゃないの、ふふ」なんて思っていた。

次の瞬間、「それって“みぜに”のこと?」と夫が言った。

しばらくして、読み間違えに気付いたわたしは、顔から火が出る思いがした。わたしは、“みぜに”を、“しんせん”と読んでいたのだ。

そのあと、よくある読み間違いなんじゃないかと思い、知恵袋などで調べたが、そのように読んでいる人は一人もいなかった…。(とほほ)

今まで本を読んでいて、読めない漢字があると、調べるのが面倒で勝手に読み方を決めて読んでしまっていたことを、猛烈に反省した。それからしばらくは、”みぜに”の件で夫からいじられることとなり、当分ハズカシイ思いをしたのだった。

そういえば昔、雑貨屋「Franc Franc」を「フランクフランク」と読んだり、カフェ「Tully’s」を「チュリーズ」と読んでいた友人がいて、笑ったことを思い出した。

読み間違えた本人はとてつもなく恥ずかしいけど、周りからしたらただの笑い話になるのかなァ。でも、漢字の読み間違いは笑えないので、これからはちゃんと調べるようにしよう、と心に誓った。

最後に、このnote を書くきっかけをくださった、りりかるさん。ありがとうございました。意外とスラスラ書けました。笑


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