方向音痴じゃなくなった私と新たな悩み

私はずっと自分が方向音痴だと思っていた。

旅先とかでパンフレット(紙の地図)を渡されても、その紙のどっちを上にして見たらいいのかわからなかった。
適当に歩き出してみるとこういうのはだいたいはずれるもんで、しばらく進んでから大きな目印となる建物が目に入り、地図と付き合わせて全然見当違いの方向に向かっていることに気付く。あぁ、これが方向音痴って言うんだろうなと思っていた。

でも、私は今自分が方向音痴じゃないと自信を持って言えるし、何人かで出かける時は自分が地図係になるくらいだ。

どうして方向感覚を掴めるようになったかは後回しにして、最近よく思うことがある。

室内で人と会話する場面を想像してほしい。

プライベート、職場の人、取引先、あらゆる人と普段会話をする中で「ほら、郵便局の裏手に新しいお店が出来たじゃん?」みたいに、ある建物を用いて方角を説明する場面って割とよくあると思う。その時に人は、しゃべりながらその方角に指をさすことが多い。

その指の方角のまぁ間違ってること!!

唐突ですが、これが本日のメインテーマです。
すこぶるどうでもいいとお思いでしょうが、今日は土曜日だし貴重な休みをスマホを片手に浪費している仲間たちはどうかもう少しお付き合いいただきたい。

昨日もそうだった。私と向かい合ってしゃべっていた男性は、「あの○○ってマンションに知り合いが住んでてさ」と言いながら私の背中ごしの壁、頭上約30cmぐらい上のポイントへ向かって指を指した。

そのマンションはタワーマンションで、おそらくその人は高層階に住んでるんだろう。だって斜め上を指したから。私たちが既に4階にいるにも関わらず。

だが、正確にはそのマンションは私の右手斜め上にある。東西南北で言えば北側だ。

こういう現象が度々起こる。職場内で話してても、「え?そっちじゃなくない?」って思うことが多々あるが誰もそれに口出しをしないから、ただただ自分の心の中で疑問メーターが積み重なっていく。

本音はその場でバラエティのドッキリみたいに壁を四方全部とっぱらって、「ほらほらほら!あっちじゃないですか!指してる方角間違ってまっせ!」と言いたい。

でも、そんな事は出来ないし、細かすぎて融通の利かないやつと思われても癪なので何も言わない。いつか3人とかでしゃべってて、私でない人からもう1人に「郵便局ってあっちじゃない?」って訂正してくれるそんな勇者が現れる日を心待ちにしている。

私はきっとその人をちょっと好きになる。

ところで、なぜ私が地図を読めるようになったのかという話だが、それは就職活動のおかげだ。

知らない場所へ、自分で地図を読んで、指定された時間に行かなければならない。これまでは地図が読めなくて困る事は特になかった。誰かが近くにいたし、最悪地元の人に聞けば旅行中はどうにでもなる。

しかし、人生がかかった就活中にそんな呑気なことは言ってられない。遅刻は許されない!だがしかし面接から面接へ向かう電車はギリギリだ!そんな逃れられない環境と持ち前のくそ真面目な性格が重なり、焦ると人間潜在能力が目覚めるようで、まずは目的地にちゃんと着く力が身についた。

気付いた時には、建物頼りの地図の読み方だけでなく、きちんと東西南北を意識してもっと俯瞰的に空間認知が出来るようになった。

これは案外仕事にも役立つもんで、人間関係とかプロジェクトを俯瞰的に見られると無駄な作業や衝突を随分減らせる。

こっちが主題のようになってしまったが、あくまで今日私が主張したいのは、『人と話してて指してる方角間違ってるなって思ったことのある人に出会いたい』である。

もしいたら、こっそり教えて欲しい。

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