転職で幸せになる人はごく一部

転職して幸せ。
そうしたメッセージを主軸とした転職エージェントの広告は一昔前、非常に多かった。
それはそうだろう。人は何らかの不満があって転職をするのだ。幸せになってもらわなくてもては困る。
しかし、少々以前から【対話】や【クオリティ】を歌った転職エージェントも増えてきた。かつては幸せを歌っていた某転職エージェントも、アドバイザーそのものの質の良さを謳うようになってきた。
ここで質問。転職した人の中で転職してから数年後、本当に心から幸せだと感じる人人はどれくらいいるだろうか。転職は正解だった、という過去への肯定ではない。数年経ったその瞬間も幸せかどうか、という割合だ。
質問をしておいて何だが、これを証明するデータは今のところない。ネットを探しても公的文書を探してもない。当然、私も精緻に過去の支援者を幸せにしてきたわけではない。なので、改めてご認識を頂きたいが、下記に記載することは私の感覚値である。
結論、転職して改善したものを享受し悦に浸る時期は一瞬であり、その先には新たな問題や生活の変化が訪れ、人はまた新たな変化を求め、転職を検討し出す。多くの人が辿る流れとして、非常に多い事例である。
入ってみて給与は上がったが、評価制度に疑問を感じる。和気藹々おはしているが、任される仕事は少ない。入社して技術は学べたが、それが活かせる現場に配属されない。
理由の列挙に暇はない。人それぞれに許された様々な感性でもって、人は転職した結果に対する見解を述べる。厄介なのは、こうした状況が世に言うジョブホッパーを生み出すことに繋がることご多いということだ。
悪いこと、と一括りにするわけではない。本人にも様々な理由があるのだろうが、20代で4社目を経験している人は要注意だ。あなたの人生に起こったことに配慮をせず、企業はあなたに対して悲観的なイメージを持つ可能性が高まる。
話がそれた。
言いたいこととしては、あなたが会社員人生で不満に思ったことがあったとしても、それが転職で改善されることはあっても、その後のあなたの人生に現れる様々な問題を解決できる保証はないのだ。
個人的に転職時に叶う待遇面でその後に不満が現れないものは、給与の大幅なアップか、役職を得られる場合であることは、肌で感じるところである。この2点を得られる人材が少ないのは残念な話だが。
なので、ゆめゆめ転職が全てを解決してくれるとは期待しないことだ。全てをリセットし、再度チャレンジの機会を得ることが、この時代の転職の本質なのかもしれない。
10月17日、スーパー閉店間際の半額寿司握りを購入した喜びに浸りながら記す

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